＜この体験記を書いた人＞
ペンネーム：ルーナ
性別：女性
年齢：52
プロフィール：感謝と思いやりを忘れずに、毎日笑顔で過ごしたいと思っております。
20年前アパートに住んでいた頃、隣人のKさん（20代後半の女性）の話です。
Kさんは30代前半の旦那さんと2人暮らしです。
真面目で地味な感じで、とても人当たりがよく、私にとって話しやすい方でした。
当時Kさんは妊娠していて、仕事を退職して専業主婦をしていました。
最初は挨拶をする程度だったのですが、しばらくすると「実家から野菜をもらった」と、私にお裾分けしてくれるようになりました。
何度か立ち話をしているうちにさらに仲良くなり、「毎日家の中ばかりでつまらないから遊びに来て」と言われ、何度かお邪魔しました。
そのうち「今度、夕飯に招待する」と言われるように。
旦那さんと面識がなかったので流石に丁重に断ったのですが、「旦那と2人だと作り甲斐がないし、つまらないから」とお願いされ、気乗りしないものの行くことにしたのです。
旦那さんはとても穏やかで、優しくて真面目そうな方でした。
私に嫌な顔もせず、ずっとニコニコしていてホッとしました。
そんな旦那さんを見ていて「こんな人がパートナーだったら幸せだろうな」と羨ましく思い、なんだか私も幸せな気分になったのを覚えています。
そして後日、いつものようにKさんの部屋に遊びに行った時のこと。
Kさんが突然、耳を疑うようなことを話しだしたのです。
Kさんは妊娠9カ月だったのですが、「最近まで彼氏がいたのよね」と言います。
「え、最近!?」
私が困惑していると、Kさんは少しほほ笑みながら経緯を話し始めました。
それは、長年お付き合いをしていた彼氏がいたこと、結婚相手としては向かないこと、そして30歳を目前にお見合い結婚をしたという内容でした。
今までのKさんの雰囲気とは真逆の内容に、私は動揺しまくりです。
対照的に、楽しい思い出話でもするように、爽快に話を続けるKさん。
結婚した後もその彼氏とは続いていたらしく、「旦那が仕事に行った後、よくココに来てたよ」と笑っていました。
「ココ？ 家に!?」
私は愕然としました。
とっても真面目で優しい旦那さんの顔がチラついて、胸がギュッとなりました。
そして、あることに気づいた私。
（えっ、ちょっと待って...）
「お腹の赤ちゃん...」
恐る恐る聞いてしまいました。
Kさんは「気を付けてはいたけど、産まれてみないと分からないよね」と言います。
「流石に最近、別れたけどね」とも言っていましたが...。
平然と話をするKさんを前に「人は見た目じゃ分からない」と衝撃。
そして、あの日私が感じた幸せな気持ちが台無しだ...と心の中で呟きました。
それから私は引っ越し、Kさんと会うこともなくなりました。
20年経った今でも、「結果はどうだったんだろう？」とモヤモヤしています。
人気記事：少しの間、高熱で寝込む息子との留守番を実母にお願い。帰ってみると...《石塚ワカメ》
人気記事：《漫画》女性を見下す80歳の義父。町内会の集まりで私の切迫早産を笑い話にした結果＜前編＞
人気記事：《漫画》朝8時に義母が玄関をピンポーン！ 新生児育児中の我が家にやって来た親戚御一行＜前編＞
- ※
- 健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
- ※
- 記事に使用している画像はイメージです。
