もうすぐ還暦を迎える主婦ブロガーのかづさんが、結婚当初から始まった義母との戦いを振り返って書いた実話コミックエッセイ『義母クエスト〜結婚したらいきなりラスボス戦でした〜』(原作・かづ/漫画・赤星たみこ)。「義母の強烈な嫌がらせが怖すぎる!」と今話題の1冊です。原作者のかづさんに結婚を決めた当時の思いについて聞きました。
――かづさんは19歳で結婚して以来、長年義母からの嫌がらせを受けてきたそうですね。義母との戦いについて書こうと思ったきっかけを教えてください。
かづ:もともと個人ブログで、義母について書くことがたまにあったんです。すると、「うちも一緒です。同じことを義母にやられました」という共感のコメントをちらほら頂くようになりました。令和の時代になっても嫁いびりは健在なのね......と感じていた時に、「毎日が発見ネット」で連載の話を頂いて、私の経験が少しでも誰かの役に立てばと思い、嫁時代の苦労を長編で書くことにしました。
――若くして結婚を決めた当時の心境はいかがでしたか?
かづ:私は自分が結婚に向いているとは思っていませんでした。看護学校では卒業後の希望就職先アンケートに「青年海外協力隊」と書いたくらい、外の世界で活躍したい気持ちが強く、私の人生に「結婚」だけはないと思っていたくらいです。 ところが勤務先の病院で出会った夫から熱烈にアタックされて、「愛するより愛される方が幸せになれる」なんて言葉が頭をよぎっちゃったんですね(笑)。それに、たとえこの先離婚したとしても、数十年後の同窓会で「一度は嫁に行った」と言えるからという邪な気持ちもあって結婚を決めました。
――結婚する前にも両家の親同士で一悶着があったようですね。
かづ:ええ。結婚するにあたって両親同士が挨拶する際にいろいろとすれ違いがあり、両家のバトルに突入してしまいました。もう始まる前から前途多難! そんな状況を打破するにはもう妊娠するしかないと、「できちゃった結婚」ならぬ「作っちゃった婚」を思いついたんです。ばかですよね。浅はかだわぁ......。 当時、夫の「一生大事にする! おふくろからも守る!」という言葉を信じていたので不安はなかったんですが、「こんなにも早く裏切るか?」と自分の見る目のなさに驚き桃の木でした(笑)。
「自分は結婚には向いていない」そう思いつつも、夫からの熱烈なアタックに絆されて結婚を決めたかづさん。その上「作っちゃった婚」で親の反対を強行突破することに。しかしこの時はまだ、輝かしい未来への期待に胸がいっぱいで、義母との"終わりなき戦い"が既に始まっていることに気づいていなかったそうです。
取材・文/宇都宮薫
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