<この体験記を書いた人>
ペンネーム:茉莉花
性別:女性
年齢:51
プロフィール:アラフィフのシングルマザーです。3人の子どもがいます。
「古い物に価値がある!」
当時30代、私より5つ下の元夫の口癖がこれでした。
元夫は昔からオークションや格安のサイトを探し、そこで中古品を買うのが趣味でした。
というより、もうそのことだけ考えて生活していると言っても過言ではない感じでした。
確かに古い物でまだ使えたり、価値があったりするものはあると思います。
ただ、私は多少お金がかかっても新品を気持ちよく使いたいタイプです。
元夫とは、まあ、価値観がかなり違っていました。
趣味のプラモデルやフィギュアだけに留まらず、鞄、子ども用品、生活用品とどんどん購入の幅を広げ、ついには家電製品まで「僕が全部ネットで買うか落とすかするから、まかせて!」と言うようになりました。
極めつけは車です。
車は中古車市場もあることですから、仕方がない気持ちもありました。
子どもが生まれる直前に元夫が「家族が増えるから車を買い替えない?」と言いました。
それまでの軽自動車を普通ワゴン車に買い替えて、みんなで旅行に行きたいと言うのです。
気持ちは嬉しいので一応賛成の意を示したところ、元夫はその日から「価格と古さのバランスが良い車探し」に没頭し始めました。
その時間を子どもと遊ぶ時間に使ってほしいと何度思ったことか...。
そして、遂に走行距離が10万キロ越え、10年落ちの車をめでたく手に入れました。
それから当時1歳になったばかりの子どものために、家族旅行を計画してくれました。
季節は夏、行先は山奥の温泉地でした。
自宅から片道5時間はかかります。
「車内はエアコンが効くから長時間乗っていても快適だよ!」
元夫の言葉を信じ、一抹の不安を少し胸に抱いたまま、子どもと車に乗り込みました。
ちなみに、ベビーシートや現地で使うベビーカーももちろん中古品です。
さて、出発したところ...私の不安はピタリと的中。
目的地まであと数十キロのところで、急に車内が熱気に包まれました。
エアコンが壊れたのです。
窓を開けても入ってくるのは熱風...全く温度は下がりません。
目的地を温泉宿ではなく車の修理工場に設定したのですが、悲しいかな、お盆で軒並みお休みでした。
だんだん不機嫌になっていく私たち。
子どもは暑がって泣き、窓を開けっぱなしのまま走り続けて宿に到着したころには、3人ともへとへとになっていました。
この旅行、子どもにかかる負担を減らそうと2泊3日の余裕を持ったスケジュールにしていたのですが、元夫は勝手に1泊をキャンセル。
「エアコンが早く直らないと、暑がりの僕は耐えられない!」とのこと...。
暑さで疲れ切っている私は、もう反対する気もおきませんでした。
次の日の早朝に宿を出発。
涼しいうちに移動する予定だったのですが、高速道路で見事渋滞にはまり、結局、炎天下のドライブになったのです。
暑がりの元夫はへそを曲げ「運転好きだけど、僕、エアコンのないこんな暑い中では運転したくない!」と言い出します。
子どもか! と突っ込みたくなりました。
不機嫌さをまき散らす元夫がうっとおしくもあったので、しぶしぶ残りの300キロを私が運転して帰宅しました。
無事に帰宅できたとき、もう運転は2度としたくないとまで思いました。
そもそもポンコツの中古車を買ったのは誰⁉ と怒り心頭の私。
「古い物には価値のない場合もあるよ!」
そう言ってやればよかったな...。
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