<この体験記を書いた人>
ペンネーム:なんとも
性別:女性
年齢:54
プロフィール:私+夫+高3長男+高1長女の4人家族。親戚の御祝いごとが重なったため、ご祝儀貧乏になってしまいました!
54歳の専業主婦です。
8年前の秋、長男を出産した病院での話です。
出産して2日目、私は新生児のお世話に悪戦苦闘。
授乳、オムツ交換、沐浴等、慣れないことばかりで、私はグッタリしていました。
赤ん坊だった長男も新米の母親に慣れていないので、とにかく泣いてばかり。
そんな状態なので、親子ともに疲れ果てていました。
ようやく長男が眠ってくれたので、私も今のうちに少し休もうと思い、ベッドに横になった、そのときです。
「赤ちゃん、生まれたんだって~! おめでとう~!」
ドアが開くと同時に、女性のけたたましい声が響きました。
「...ふぇ、えっ、えっ...うぎゃっ、ぎゃあー」
私が唖然としているうちに、せっかく寝付いていた長男は起きてしまいました。
声の主は、同じ町内に住む夫の叔母・S子(当時50代後半で義父の妹)でした。
叔母は「ほらほら! 見て見て! 産まれたばかりの赤ちゃんよ!」と大声を上げながら、病室へ突入してきました。
どういうわけか、叔母は自分の友人家族まで連れてきており、病室はぎゅうぎゅう詰めです。
来たのは叔母と同年代と思われる友人夫婦(50代後半?)とそのご両親(70代後半?)という顔ぶれ。
叔母を除いて全く面識のない方々だったので、私はポカーンとなってしまいました。
「あ! これね、出産の御祝い!」
「...あ、ありがとう...ございます」
私はポカーンとしたまま、派手な熨斗袋の御祝いを受け取りました。
「ちょっと! 赤ちゃん泣いてるじゃない! 早くおっぱいをあげなさいよ!」
これでもかと泣く長男は真っ赤な顔。
「え...? ここで? ...あ、でも...」
病室に居座る大人たちに目をやると、モジモジするしかありませんでした。
女性はともかく、見ず知らずの男性が少なくとも2人...。
「お母さんになった人が何言ってんの! ほぉら、早くしないと赤ちゃんがかわいそうじゃない!」
「ワシらに構うことはないんじゃよ」
年長の男性が笑顔で私に言ってくれました。
いやいや、私が構うんだけど...と心でつぶやきながら、私はお客様に背を向けて長男に授乳しました。
すると、叔母が私の正面に回り込んだんです。
「うわー、飲んでる飲んでる! かわいいなぁ! みんな見てー!」
「どれどれ...赤ん坊の乳飲む顔はええのぉ」
あっという間に私は皆に取り囲まれ、身動きが取れませんでした。
叔母はともかく、この友人家族の方々って何?
彼らが帰ったあとに残ったのは、言いようのないモヤモヤの嵐でした。
後日、義母にこの件を話すとあきれた様子でした。
「ああ...。S子ちゃんはね、お見舞いマニア? 特に出産のお見舞いが大好きなのよね。幼なじみの友だちと一緒にお見舞いするのがちょっとしたイベントなんだって。あの人は
昔からああいう人」
義母もS子叔母のことが苦手な様子でした。
義母からしたら自分の夫の妹なので、子姑です。
私の知らない確執があるのかもしれません。
お見舞いはありがたいことなのですが、さすがに迷惑でした。
コロナ禍の今、不便なことも多い世の中ですが、お見舞い規制のおかげで助かっているお母さんたちも何人かはいるんだろうなとしみじみ思いました。
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