アメブロで「~こんな事を言っちゃあなんですが!~」を運営しているかづと申します。
皆さん「ママ友」はいらっしゃいますか? 私の長きにわたる人生の中の、色んなママたちのお話をしようと思います。
※登場人物はすべて仮名です
【前回】「あの人は私の妹分だから~」勝手に私を「妹分」にしていたママ友。そんな仲でしたっけ!?
小山さんが私の事を【妹分】と言ったことは、上級生ママが知らせてくれたので小山さんが勝手に思っている事だと誤解が解けたが、「気を付けた方がいいよ」とも言われた。
気を付けようにも、彼女が勝手に言う分には気をつけようがない。
それから数週間後のことだった。
携帯電話が鳴ったので見てみると小山さんだった。
悪い予感しかしない。
けれどもどんな内容かわからないので、とりあえず出てみた。
「あ、今からAマンションに来てくれる?」
なに?なんの用事で??
「あんたも知ってるやろ?古市さん。あの人が柴田さんに偉そうに言われて可哀想でな!そんで柴田さんのところに今来とるんよ!」
古市さんというのは小柄で大人しめのママさんで、学校行事などで一緒になってから仲良くなった人。
柴田さんはハキハキとした物言いの方だけど、子どもの学年が違うのでそんなに親しくはない。
小山さんが言うには、古市さんのことがなにかと気に入らない柴田さんが嫌がらせのような嫌味を言うらしく、それを古市さんがなにを考えたのか小山さんにポロっとこぼしたらしい。
それで小山さんが「まかせとき!言いに行ったるから!」となり、古市さんを引き連れて柴田さんちに怒鳴り込みに行くことになったそうだ。
古市さん...迂闊にもほどがある...。
しかし、それでなんで私が呼ばれる??
けれども古市さんが心配になった私は、「なんで私が呼ばれた??なんで私??」と頭の中をグルグルしながらも、柴田さんのお宅のAマンションは徒歩3分の向かいのマンションなんで行ってみることにした。
心の中で「決して小山さんに呼ばれたからじゃなく、あくまでも古市さんが心配だから!」と何度もつぶやきながら、玄関先で柴田さんと小山さんが睨み合ってるところに到着。
「あぁ、来た来た!!」 小山さんが私を見て手招きして大声で呼ぶ。
「ちょっと言うてやってぇな!!」
いや小山さん、事情を話してもらわんことには何が何やらなんですが。
かと言って小山さんに説明してもらうより、せっかく本人がいるのだから古市さんに説明してもらう。
要は事あるごとに顔を合わせる場になると、柴田さんは古市さんの後ろからクスクス笑ってみたり、PTAや地域活動の場では周りに聞こえるように「グズ」だの「目ざわり」だのと言うらしい。
あぁ、そんな奴いるね(笑)
子どももいて30も過ぎた大人なのに、こんな事平気で出来る奴が。
古市さんが私に事情を説明しているのを、ふてくされるような表情で聞いていた柴田さん。
「で?これに関してはご自分で自覚はあるんですかね?」
そう聞いた私に、柴田さんが発した言葉に驚いた。
「あんた、なに中?」
はい??なに中??
あかん、ごめん、笑いが...。
吹き出すのをこらえる私。
今私、なに中学出身か聞かれた?えっ?この歳になって?
「あたしは▲中やけど!あんたはなに中よ!?」
私は地元っちゃあ地元なんで、柴田さんの言う▲中学がどんなに悪名が高い中学か知っている。
けれども今はお互い30前後の子持ち主婦(笑)
中学名で威嚇してどうする。
でもまぁ、柴田さんはそれが自分の武器なのね。
ってことは、このレベルで話さないとご理解できない方なのねと判断。
「へーー、柴田さんって▲中なんやぁ」
「うちは旦那も▲中や!」
旦那もか!
笑ったらあかん!笑ったらあかんぞ私!
深~く深呼吸して笑いを押さえて、私のターン行きますわよっと。
「私はS高や!」
私が言った途端、ひるんだような表情になる柴田さん。
そう、地元じゃちょいとヤンチャな子が多くて有名なS高が私の母校。
「見つかったらカツアゲされる」やら、中学の頃はなんでそこに行くのかと友人たちから心配されたS高。
資格が取れるからそこに行けと親が決めたので行かざるを得なかったんですが、風紀委員や体育委員や美化委員と、絶え間なく委員をやってて3年間通して学年3位の私でしたんで、良い子っちゃあ良い子でした。
でも、ロン毛の金髪姿でS高の名を口にすると効果絶大。
「で?▲中がなに??」
「いや...、なんでもないけど...」
一気にトーンダウンの柴田さん。
ありがとうS高。
こんな事で役に立つとは思わんかった(笑)
「とりあえず、気に入らん相手やったら構わんといて欲しいんやけど。古市さん、そやろ?」
首がもげるかと心配するほど振る古市さん。
「じゃあ、そう言うことで」
もう心の中は、ルパン三世に出て来る石川五右衛門が「つまらん物を切ってしまった」的に「あー、終わったー。帰ろー」となっていた。
とにかく、子どももいて30過ぎても「なに中?」と言う奴がいる事に驚きだった。
小山さんはそれ以降、私の事を【妹分】と言わなくなった。
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