<この体験記を書いた人>
ペンネーム:ぴち
性別:男性
年齢:52
プロフィール:改めて、女性への配慮には気を付けようと心に誓う52歳です。
今から10年ほど前、私が42歳の頃の話です。
私の在籍している職場に、独身のT(当時32歳)という男性社員がいました。
このTさん、何かにつけて言葉のチョイスに配慮が欠けており、しばしば女性パートさんをイライラさせていました。
ある日のこと、Tさんと私、50歳前後の女性パートさん3人、合わせて5人で雑談をしていたとき、Tさんが先日有給休暇を取って実家に帰省した話をし始めました。
Tさんの実家には3歳下の弟さんがいるそうで、弟さんは既婚者。
3人の子宝に恵まれ、Tさんの両親と同居し、3世代で幸せに暮らしているようです。
とても和やかないい話だったのですが、だんだんTさんの話しぶりに変化が見られました。
「いや、甥や姪はとてもかわいいんですよ。ただ弟の嫁が良くないんですよ。あまりきれいじゃないっていうか、ねぇ?」
弟の奥さんの悪口を言い始めたのです。
どうやら、弟に先に結婚されたのがTさんにとって面白くないようです。
それなら自分の弟について言えばまだ良かったのですが、女性の前でいら立ちの矛先を奥さんに向けてしまったのです。
「まぁまぁ。人は外見だけじゃないですよ。それに自分の主観だけで発言するのはどうかと思いますよ?」
Tさんをたしなめる私。
しかし、変なスイッチが入ってしまったのか、Tさんはさらに暴言を吐きます。
「弟の奥さん、福島県出身なんですけど、なんで福島の女性と結婚するのかな? 秋田美人とは言うけど、福島美人とは言わないですよね」
ここまで口を挟まなかったパートさんたちも、さすがに黙ってはいられなくなったようです。
「悪かったねぇ。私も秋田出身じゃないんだよね」
1人のパートさんが口火を切ると、他のパートさんも次々にTさんへの口撃を開始しました。
「そんなくだらないことを言ってるから弟に先を越されちゃうんですよ!」
「意味のない嫉妬を弟に向ける暇があるなら、自分磨きに時間を使ったらどうですか?」
「そういう人をイラっとさせる言葉使いを改めない限り、いつになっても結婚なんてできませんよ!」
言葉の絨毯爆撃を浴びせられたTさん。
必死に弁解しようとしますが、日頃からのモヤモヤが溜まっていたパートさんたちの勢いは止まりませんでした。
グサグサと言葉のナイフがTさんに突き刺さり、一部始終を見ていた私は「女性への発言は特に気を付けよう」と再確認するのでした。
後日談ですが、Tさんはその後、半月ぐらいはおとなしくしていたのですが、すぐに元に戻り、またパートさんたちの逆鱗に触れていました。
その都度「熱い指導」をパートさんから受けたTさんを見て「懲りないなぁ」と感じる私でした。
人気記事: 《漫画》「マスクちょうだい」と厚かましい友だちが毎日娘につきまとう! え、親も共犯!?<前編>
人気記事: 《漫画》に、睨んでる!? 小学校の学年委員で談笑中に妙な空気になり振り向くと...<前編>
- ※
- 健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
- ※
- 記事に使用している画像はイメージです。