<この体験記を書いた人>
ペンネーム:アドル
性別:男性
年齢:47
プロフィール:会社員。妻と子ども2人で暮らしている。
私が独身のときの話です。
会社の寮を出ることになったので部屋を探していたら、お手頃な賃料でなんと2階建ての一軒家が見つかりました。
築40年ほどの物件でしたが、大型バイクに乗っていた私は、駐車場のスペースが取れるその家が気に入って即決しました。
5軒が連なって建っている住宅のちょうど真ん中で、右隣はご年配の夫婦が住んでいました。
お子さんはすでに家を出ているそうで、人当たりの良い方たちでした。
左隣は年配の男性と高齢のおばあさんが住んでおり、この左隣の男性は誰でも知っている一流企業にお勤めの方で、まだ結婚はしておらず、母親と二人暮らしとのこと。
引っ越しのあいさつにお伺いしたときは、いたって普通の方々で安心していました。
しかし、引っ越してから10年くらい過ぎた頃から、左隣の家に変化が起こったのです。
最初に気になったのは敷地内のごみ袋です。
引っ越してきた頃は、左隣の男性は土日におばあさんを車に乗せて出かけていたのですが、最近見かけないなぁ~と思っていたら、ごみ袋が目立ち始めてきたのです。
日に日にごみ袋の量は増えていきました。
そして、ポストにも郵便物が溢れかえり、ついには車の中までごみ袋がびっしり!
これはただごとではありません。
しかも、夜中の午前1時や2時頃に外の水道で水を汲み、植木に水をやっているのです...。
水やりをしていたのは男性でした。
夜中にその光景を目撃したときは恐怖を覚えました。
右隣の方もその様子に気づき、心配して役所に電話してくれました。
でも、個人の財産になるのでどうすることもできないと言われたようで、私と右隣の方はほとほと困っていました。
その後、昼間にはほとんど左隣の男性を見ることがなくなっていたのですが...ある日、突然家の呼び鈴がなり出てみると、左隣の男性が喪服姿で佇んでいました。
話によると、特養に預けていた母親が亡くなられたそうで、そのあいさつに来られたとのことです。
ほとんど付き合いもなかったため、突然の訪問と報告に、驚きと困惑で言葉になりませんでした。
今思えば、おばあさんを見かけなくなった頃、男性は特養に預けたのでしょう。
その後、1人になった男性は、だんだんとおかしくなっていったのかもしれません。
そう思うと切なくなりました。
その後、私は結婚を機に引っ越したのですが、結局何も被害がなくほっとした半面、何かあっても不思議ではなかったなとゾッとするところでした。
人は何がきっかけでどうなるか分かりませんね。
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