<この体験記を書いた人>
ペンネーム:やまと
性別:女性
年齢:42
プロフィール:夫と二人暮らしの主婦です。
通っているジムに、いつも機嫌が悪そうでスタッフさんによくクレームをつけている男性(50代)がいます。
男性はジムの常連で、色黒で筋肉ムキムキのマッチョのいかついタイプです。
ある日、その男性が受付にいるスタッフさんに向かってすごい剣幕で怒っていました。
何があったんだろうと思い会話を聞いてみたのですが...。
「あんなぬるい湯に浸かってられるか! こっちはトレーニングして疲れているんだよ!」
「それは申し訳ございませんが、温度操作はスタッフにお任せいただかないと危険ですので...」
「だったら最初から俺の言った通りにすればいいんだよ!」
そんな会話が聞こえてきました。
どうやら、男性は湯船の温度を勝手に操作してしまい、それを咎められたことに逆ギレしていた様子。
禁止されていることをやっておいて、謝らないばかりかキレて怒鳴り散らすなんて理不尽ですよね。
いつもこんな感じなので、私も他の会員さんもその男性にはなるべく近づかないようにしていました。
そんなある日、ジムに見慣れない女性3人組(70代)がやってきました。
どうやら新しく入会した人たちのようです。
女性たちは不慣れな様子でマシンを試したり周りを見回したりしていましたが、例の男性がトレーニングしている様子を見て「ちょっと、あの人見てよ」と言い出しました。
私は「やばい、また男性が怒り出すかも...」と心配しましたが、3人組はさすがというか...。
「あら、あの人あんな重いのを持ち上げてすごいわね」
「すごいわね〜私なんて小さい重り一つだけでも重かったのに、プロのスポーツ選手かしら?」
などとザワつきはじめました。
すると、男性はまんざらでもないようで、ちょっと照れたように3人組に軽く会釈をしました。
3人組は勢いを得たのかまたほめ殺し!
「すごい筋肉! かっこいいわね〜。うちのお父さんにも見せてあげたいわ」
「本当ね、ハリウッドのアクション俳優さんみたい」
男性は、マスクをしていてもわかるくらいにニコニコ顔になりました。
あの人があんな顔をするなんて...私もスタッフさんたちも驚くばかりです。
さらに男性はボディビルダーのようなポーズを決めて、3人組を喜ばせていました。
それ以降、男性が3人組と仲良さそうに話す姿をちょくちょく見かけるようになりました。
それに伴い、スタッフさんにクレームをつけている姿は見かけなくなりました。
あんなに怖かったトラブルメーカーの心を変えた3人組のおばあちゃんパワー。
まさに「北風と太陽」の話のようなことが起こって、びっくりした出来事でした。
人気記事:「寝たきりはイヤだからね」高齢の母の「どや顔」の理由は...?《あぽり》
人気記事:《漫画》「ゆるふわ系義母」が超ストレス!! 家族の生活リズムを乱すマイペースぶりに唖然<前編>
人気記事:《漫画》なぜこんなことに? 美容師の夫の店で娘が親友に無料でトリートメントした結果<前編>
- ※
- 健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
- ※
- 記事に使用している画像はイメージです。