<この体験記を書いた人>
ペンネーム:茉莉花
性別:女性
年齢:51
プロフィール:アラフィフのシングルマザーです。3人の子どもがいます。
まだ結婚していた頃、今から約10年くらい前のお話です。
アラフォーだった私は初めての育児休業中で、子どもと元夫(35歳)と3人で暮らしていました。
自宅は夫の実家から近く、義父母は健在。
義母は若くして夫を生んだので、当時は60代後半だったと記憶しています。
近所では一方的な弾丸トークと世話好きな人として有名でした。
義父(70代)は有名企業を勇退したあと、のんびり第2の人生スタート。
義母はずっと専業主婦で、料理やお菓子作りが趣味と、まあまあ裕福な家庭環境でした。
当時、夫は自営業を営んでいて、ぶっちゃけ収入が不安定な状況でした。
私の仕事が比較的安定していたこともあってか、夫もそれを頼りにして、趣味を仕事にし始めた感じです。
それを許してしまった私も私でしたが、義父母も子どもができても定職に就かず、趣味に走ってしまった自分の息子(夫)の不甲斐なさを少しは気にしていたようです。
育休で私の収入が途絶えたら、食事を提供することで手助けしてくれるようになりました。
「孫ちゃんと息子ちゃん連れてご飯食べにおいでー!」
そんなふうに、数日に1回くらいの頻度で声をかけてくれるようになったのです。
まあ、かわいい盛りの孫に会いたいだけだったのかもしれませんが、ありがたかったです。
それだけなら美談で終わる話でした。
ところが、義母は夕ご飯をいただきに行くたび、私だけに聞こえる声でニヤニヤしながら嫌みを言うのです。
「あなたのところは貧乏だからねー、節約しないとねー」
最初はこちらも愛想笑いでスルーしていたものの、毎回言われるとなるとさすがにカチン...。
「確かに、まあ、その通りですけど、今の私は稼ぎがないですしね...。でも、貧乏なのはおたくの息子さんが、趣味にこだわって働かないせいだと思いますけど!?」
喉元まで出かかったそんな言葉を、我慢して心の中にしまいました。
しかし、義母のある発言で、私の我慢も限界に。
「最近、2人とも食が細ってお米が余ってきたのよー。よかったら持って行ってくれない?」
そう言って見せられたのが10キロのお米の袋、それも半分近く使った残りでした。
「このお米、なんかまずくてねー。食べられなくなっちゃって。あなたのとこ貧乏やし、食べられたらなんでもいいでしょう? 息子ちゃんも孫ちゃんも白いご飯たくさん食べるだろうから、これあげるわー!」」
さらりと言ってのけた義母。
は? え! なんでもいいとは!? 何、その言い方!!
ぶち切れた私は、さっきの心の声を義母の前で全部、ぶちまけてしまいました。
鬼のように顔を真っ赤にした義母から返ってきた言葉は、さらにとんでもないものでした。
「あなたたちによかれと思ってしてるのに。収入がないなら、あなたが休みとるのを止めてさっさと働きなさいよ! 私たちが孫ちゃんも息子ちゃんも面倒見るわよ!」
いやいや、もう支離滅裂ですって義母...。
また、夕食に誘われていたのは、不甲斐なさでもなんでもなく、どうやら私の料理がまずいと夫が義母に密告したからだったことが後に発覚しました。
その後? ええ、離婚して永久に義母の手料理からはさよならしました。
今も貧乏だけど、あの頃よりははるかに幸せです。
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