<この体験記を書いた人>
ペンネーム:9周年!
性別:男性
年齢:42歳
プロフィール:IT系企業に勤務する42歳の営業マンです。
今から約30年ほど前、私が中学2年生(13歳)だった頃の出来事です。
当時の私にとって衝撃だった一言を今でもハッキリと覚えています。
私には2人の兄がいました。
上の兄は高校1年生で勉強はいまいち、下の兄は私と年子で中学3年生、こちらは天才肌で学業も優秀でした。
そして私はというと、勉強はできないほうでしたが、上の兄も勉強ができなかったせいか、あまり気にしていませんでした。
また、当時は、小・中学生は勉強よりも運動という時代感もあり、運動部所属だった私は学業よりも部活動に全力を注いでいました。
中学校1年の時の成績は学年の真ん中くらいに位置していましたが、テスト勉強をしたことがなかった私の成績は、その後どんどん下がっていきました。
そしてついには、全体140人弱の中で97番に落ちてしまったのです。
さすがに3ケタはやばいかなと思っていましたが、両親が成績について咎めるような人たちではなかったので、きっかけがないままズルズル3ケタに突入しそうな雰囲気でした。
そんな矢先、上の兄が突然私を呼び出したのです。
普段とは違い、妙にあらたまった表情をした兄は意を決したように私に言いました。
「お前は本当に頭が悪いんじゃのう」
しみじみと、たった一言。
でも、私にとって衝撃の一言でした。
勉強ができる下の兄に言われるならまだしも、それほど成績の変わらなかったはずの上の兄に言われたのがショックだったのです。
まさにカウンターを食らったように、その言葉が胸につき刺さりました。
涙が出ました。
悔しくて、悔しくて「あんたにだけは言われたくないわ!」とそのときは本気で思っていました。
その後どうなったかというと...。
私はその日を境に変わりました。
「見とけよ!」という気持ちを胸に勉強するようになり、成績はあっという間に上昇。
すぐに真ん中よりも上になりました。
なんとなく勉強のやり方とモチベーションが身についた私は、その後も成績が落ちることはなく、中学校卒業まで50番くらいをキープするようになっていました。
勉強が普通にできるようになっても上の兄から褒められるようなことはありませんでしたが、今振り返れば、あんなきついことを言ったのは兄の思いやりだったのではないかと感じます。
おそらく、当時の兄にはそんなことを言ってくれる人がいなかったのではないでしょうか。
私の成績が取り返しのつかないことになる前にストップをかけてくれた兄。
今となっては感謝しています。
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