<この体験記を書いた人>
ペンネーム:夏子
性別:女性
年齢:45
プロフィール:同じ年の夫と私、子どもの3人で郊外の住宅街に住んでいる主婦です。毎日のんびり近所の公園を散歩して癒されています。
20代後半からある製造業の中小企業で働いていましたが、32歳で辞めました。
楽しく働ける職場だったので続けたかったのですが、残業が多かったことと、結婚して家庭との両立が難しくなったのが理由です。
幸い、勤務していた会社や、私が辞める前にその会社を辞めた先輩などが連絡をくれて、在宅で仕事をするようになりました。
ご近所に「こんな仕事してるのでぜひご依頼ください」と宣伝するような仕事ではなく、ちょっと特殊な部品の製造に関する仕事です。
説明が面倒ですし、変わった人だと思われても嫌だったので、ご近所さんには仕事のことを言わないようにしていました。
しかし、親戚に「仕事辞めたって聞いたけど、今は何してるの?」と聞かれたら答えないわけにはいきません。
「前職の関係者から依頼がくるので、家でいろいろやってて...」
などと説明していました。
家で仕事をしていると聞くと、特に年配の方は「あら、家事の合間にできるわね」という反応が多いです。
実際には、夜になってから「ごめん! 明日の朝一番で使いたいんだけど」と徹夜を当て込んだ依頼がたまにあったり、忙しいときは朝から深夜まで仕事をしたりこともあります。
家事の合間にちょいちょいとするどころか、シンクに山盛りの食器が気持ち悪くて「洗いたい!」と思うのを我慢してデスクに向かっていることも多いのです。
そんな状態だったので、「料理の間に仕事できる」などと言われるたびに「ちょっと違うんだよなぁ」とモヤモヤしていました。
会社を辞めて1年くらいたった頃、親戚の集まりで同じようなことを言われ、ふと私の段取りが悪いだけかもしれないと思ったことがありました。
人生の先輩たちがそんなに言うのだったら、やれないと思っているだけかもしれません。
そこでその集まりの後、しばらく家事をしながら在宅ワークというスタイルを試してみました。
トイレに立ったついでにワイパーで床を拭いてみたり、水を飲んだついでに夕飯に使う野菜をちょっと洗ってみたり...。
家事と仕事の時間をはっきり分けないで混ぜてみたのです。
結果はあまり芳しくありませんでした。
親戚に言われた「お鍋を火にかけている間に仕事ができる」を試したときは悲惨でした。
煮物を作ろうと火を小さくし、ガス台から2mくらい離れたダイニングテーブルで仕事を開始。
没頭してしまい、気が付いたら部屋中煙だらけでお鍋は黒焦げでした。
臭いも煙も相当でしたが本当に何も気が付かなかったので、自分自身にビックリしました。
家事の合間にササッと仕事をできる人も世の中にはいるのでしょうが、どうやら私は一つずつ終わらせたほうがいいタイプのようです。
煮物の件があってから「家事の合間に~」と言われたら、「私、不器用なんでちょっと難しいです」と返事するようになりました。
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