<この体験記を書いた人>
ペンネーム:さんた
性別:女性
年齢:46
プロフィール:子育て中の主婦です。
11年前の話です。
当時、息子は幼稚園の年長で、年長の保護者たちは卒園アルバムの制作という大仕事がありました。
息子の通う幼稚園では、毎年春にアルバム制作委員を決定。
約1年かけて活動して、卒園アルバムを制作します。
名目上、アルバム制作委員は有志ということでしたが、実際にはそれまでに役員を経験していない保護者がこの大仕事を引き受けることになっていました。
アルバム制作委員の仕事は、年長の1年間の幼稚園行事に出席して写真を撮ること、年少、年中時代の写真を保護者たちから集めること。
さらに、それらの写真を編集して掲載写真を選び、業者さんとやりとりをしてアルバムを制作することです。
息子の年には、私を含めて5名の保護者がアルバム制作委員に選ばれ、1年間の活動をすることになりました。
撮影班3名と編集制作班2名に分かれることになり、私とAさんが編集制作班に選ばれました。
Aさんはまだ30代半ばで、私より一回り年下、元気いっぱいなママです。
年長と年少にお子さんがいますが、専業主婦だから時間はある、と話していました。
昨年度の委員さんから活動内容を聞き、大変な仕事と分かっていましたが、Aさんはとてもやる気があって「楽しみながら頑張ろう!」と言うので、私もAさんとなら上手くやれそうだと感じていました。
子どもたちの年少年中時代の画像データがある程度そろい、幼稚園の一室を借りて初めて2人で作業をする日、私は少し早めに幼稚園へ行って作業の準備をしていました。
ところが、時間になってもAさんが現れず、私は先に作業を始めることにしました。
2時間の活動予定だったのですが、1時間たってもAさんは現れず、電話をしても出てくれません。
少し心配しながら、その日は一人で作業をして帰宅しました。
夜になってAさんから連絡があり、体調を崩してしまったとのことで、こればかりは仕方がないと納得しました。
しかしその後も、Aさんとなかなか連絡が取れないのです。
子どもの送迎のときに話をするしかないと思い、Aさんに話しかけました。
すると、「パートを始めたので時間がないし、アルバム制作委員はそもそも有志の活動なのだから強制される筋合いはない」と言うのです!
さすがにびっくりしました。
Aさんの言い分に困り果ててしまいましたが、アルバムの制作という仕事に大きな責任を感じ、結局ほとんどすべての仕事を私が自宅ですることになってしまいました。
腹が立つのは、Aさんは園の先生方へ、あたかも自分がアルバムを制作しているかのようなことを話している噂を聞いたこと。
なんて人だろう!
本当に信じられない思いでした。
幼い子どもの子育てに追われながら、本来はAさんとやるはずだった作業に追われ、Aさんの非常識さに悶々とし、時間にも気持ちにもゆとりがなくなってしまいました。
家事がおろそかになる日もあって、夫婦喧嘩も多くなり、本当に大変な日々でした。
撮影班の3人が私に同情して手伝ってくれたこともあり、卒園式には無事アルバムを配布することができました。
Aさんのことは許せませんでしたが、子どものためにもお友だちの保護者とのもめごとは避けたいと思い、ぐっと我慢しました。
みなさん、アルバムの出来栄えに喜んでくれました。
しかし、せっかく頑張って作ったアルバムですが、私にとっては見たくもないアルバムです。
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