＜この体験記を書いた人＞
ペンネーム：クロ
性別：女性
年齢：44
プロフィール：上は社会人、下は小学生の5人のママです。子どもたちの成長を見守りながら、悪戦苦闘して頑張っています。
2019年、長女が17歳のときのことです。
学校の友だちと遊びに行っていた長女から、夕方に電話がかかってきました。
「この前買ったばかりのスマホの画面が割れた」と泣いています。
よくよく話を聞くと、一緒に遊びに出かけた同級生のAちゃんが、ゲームセンターで遊ばずに一人で外に出ていた長女に腹が立ったようで、怒ったそうです。
口論の途中で長女を蹴ろうとしたAちゃんの足が手に当たり、持っていたスマホが落ちて画面が割れたようでした。
「とりあえず帰っておいで」と言ったのですが、一緒に遊んでいた友だちの誕生日らしく「もう少しいたい」と言ってきたので、長女とそのまま電話で話をしました。
すると、電話越しに周囲が騒がしくなったかと思うと、「警察が来た」と言うので驚きました。
一方的に蹴られている長女を心配した人が警察を呼んだようでした。
警察官に電話を代わってもらうと「事情を聞いたら長女さんは家まで送ります」と言われたので、大人しく待つことにしました。
長女が帰ってくる前に、Aちゃんの両親（共に30代後半）がなんの前触れもなく家に来ました。
夫（40歳）が対応し、私はインターホンで聞いていました。
警察から連絡が来て事情を知り、取り急ぎ謝りに来たようでした。
ところが、夫は買ったばかりのスマホを壊されたこと、暴力を受けたことに怒り心頭で、口調が荒くなっていました。
すると、A父が逆切れして怒鳴り出したのです。
「どうしよう」と家の中でオロオロしていましたが、一緒に来ているA母が止めてくれると期待していました。
しかし期待もむなしく、A母も同調して騒ぎ出したのです。
さらに「長女ちゃんが言ってたわー。お父さん嫌いって。あなたみたいなのが父親で長女ちゃんがかわいそう」と、夫を嘲笑し出す始末...。
謝りに来たにも関わらず、人の家の前で大騒ぎする二人。
「話にならない！」と夫は警察を呼びました。
警察が来るまでの間、A親はタバコまで吸い出し、とても謝りに来た人の態度ではありません。
警察が到着し、夫やA親から話を聞いているときに、別の警察官が長女を送り届けてきてくれました。
家の前に警察官がたくさんいるので、「何事かと近所の人は思ってるだろうな」と私は思いながら、外に出て長女を出迎えました。
長女に気付いたA母は「ごめんね」と声をかけていました。
長女は落ち着いていましたが、仲良しの友だちが蹴ってきたことや、スマホが割れたことがショックで、とても落ち込んでいました。
後日、学校で先生が間に入り、Aちゃんが長女に謝り、新しく買い替えた携帯代を払ってくれました。
一連のトラブルはこれで終わりましたが、あのときの親の姿を見て、長女にはAちゃんとはもう関わらないでほしいと思っています。
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