<この体験記を書いた人>
ペンネーム:茉莉花
性別:女性
年齢:51
プロフィール:アラフィフのシングルマザーです。3人の子どもがいます。
約15年前の話です。
今でいう授かり婚をした私は、子ども(7歳)と当時の夫(29歳)と義父母(共に69歳)宅で同居生活を送っていました。
同居とはいうものの、お互い干渉し合わず、私は仕事と子どもの世話をし、義父母は定年退職した後はそれぞれの趣味を楽しみ、悠々自適な生活をしていました。
義父は元大手企業の営業マン。
人あたりがソフトで慕われており、地域の会長を頼まれることもあるほどでした。
しかし、これは表向きの顔。
一度悪意を抱いた人には陰湿に攻撃し、ぐうの音も出なくなるほど追い詰める裏の顔を持っていたのです。
夫は常に「父を味方につけておけば、この団地では何があっても大丈夫」と言っていたのですが、その変貌ぶりは予想をはるかに超えたものでした。
子どもが小学校に入学して間もなくの頃、同じ団地内の子どものママ友からメールが来ました。
「お隣の家の前にお菓子のゴミが毎日落ちてるらしいの。〇ちゃん(うちの子ども)しかその家の前、通らないじゃない?」
「もしかして〇ちゃんが捨ててるのかもって...」
ママ友は悪い噂になることを食い止めるべく、親切心から教えてくれたようです。
一方で、そのママ友が現場を見たわけではないけどな...と思いつつ、すぐ子どもに聞いてみたところ、口をきゅっと結んでだんまり。
あ、この態度は多分、クロ。
都合が悪くなると黙ってやり過ごすやっかいなタイプです。
私が問い詰めて話をしようとした矢先に、夫が登場。
事情を軽く説明して謝罪に行くつもりだと話すと、怒り出しました。
「それは濡れ衣だろう! うちの子がしたという証拠はあるのか? ないのだったら名誉棄損だ」
「違うと思うけど、確かにあの家の前はうちの子しか通らないし。本人に話を聞かないと...」
私が最後まで話し終える前に夫は階下へ降り、義父と今回の件について相談し始めました。
しまったなあ、私一人で解決しておくんだったと思っても後の祭り。
2人は連絡をしてきたママ友の家に乗り込んだのです。
「メールを見ましたが、うちの孫がゴミを捨てたという証拠はどこにあるんですか。不確かな情報を流されるのは迷惑です。これ以上とやかく言うなら、あなた方を名誉棄損で訴えますよ」
後から聞いた話では、そんなことを相手に言ったようです。
帰ってきた義父と夫のしてやったりの顔を見て、私はため息しか付けませんでした。
「あの家(ママ友)の家族は前々から気に入らなかった。今後一切うちの孫とは交流を持たさないようにしてきたから。まあ、この町内でわしに逆らえるものはおらんでな」
ドヤ顔で言ってくる義父が痛々しかったかったです。
当然、私とそのママ友の関係はそれからギクシャクし、出会ってもあいさつすらできない状態になったのはいうまでもありません。
ゴミがあった事実はなかったこととして処理された、そう思っていましたが、それだけではなかったのです。
「ゴミを捨てたと『濡れ衣を着せられた子ども』がいるので、ゴミはちゃんと所定の場所に捨てるようにお互い気を付けましょう」
後日、町内の回覧板でこんな文章が回ったときには目がくらみそうになりました。
義父と夫は満足げな笑みを浮かべていましたが、いくら孫のためとはいえ、これは笑えない話ではないでしょうか...。
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