<この体験記を書いた人>
ペンネーム:けんけん
性別:女性
年齢:51
プロフィール:実母(80歳)と息子(12歳)の3人で、ちょっと田舎に住んでいます。
今から26年ほど前、従兄弟(当時25歳)の結婚式に、両親の代わりに兄(当時28歳)と私が出席したときの話です。
母(当時54歳)は5人兄弟で、姉(当時56歳)と上の弟(当時52歳)、妹(当時50歳、従兄弟の母親)、下の弟(当時48歳)がいます。
姉と上の弟と妹はボルト関係の自営業を、下の弟は別の業種の自営業をそれぞれ営んでいました。
結婚式は外資系の超豪華ホテルで行われ、私(当時25歳)は着物、兄はスーツで参列しました。
結婚式としてだけでなく、二代目のお披露目も兼ねていたのでとても盛大な式でした。
披露宴前の控え室では、叔母の仕事関係者と付き合いのない私や兄は、身の置き場が困るような状況でした。
普通の披露宴だと、新郎新婦にみなさん挨拶に行くはずだと思うのですが、会社関係で来られている参列者の方々は真っ先に叔母に挨拶にいくという不思議な状態でした。
同じテーブルにいた上の叔父は「こんな盛大な結婚式は金輪際ないで」と言っていました。
叔父の2人の娘のときは派手にしないと宣言しているかのようでした。
私は「一流ホテルで結婚式、広い会場での披露宴、招待客も結構な人数、いったいいくらぐらい掛かっているだろう?」と無粋なことを考えてしまいました。
おそらく、同業種がひしめく地域で商売をしていたため、箔を付けるためだったのかもしれません。
親族席から披露宴の進行を見ていると、さすが二代目披露の場だと思いました。
会社の取引先の方々の挨拶が延々と続いたのです。
メインであるはずの結婚式披露宴という印象が薄い感じがしました。
新郎新婦も二代目夫婦として会社の顔もあるので、一応は笑顔ではあるのですが、楽しんでいるようには見えませんでした。
延々と続く来賓者の挨拶を、すまし顔というか作り笑顔で見ているようでした。
新郎新婦の友人代表の言葉などは最後のほうで、しかも来賓客の方々の話が少しずつ長かったため時間も短縮されていました。
ただ、新郎新婦の共通の友人の出し物では、新郎新婦が揃って立ち上がり、満面の笑みで大喜びしていました。
友人たちの出し物が終わった後、新郎新婦は友人たちみんなと握手をしていました。
祝ってもらえて、とても嬉しそうな様子が遠くからでも分かりました。
実際、あの会場の参列者の中で、新郎新婦を仕事絡みでなく心から祝う人は何人ぐらいいたのでしょう。
披露宴の主役は誰なのかと思った出来事でした。
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