<この体験記を書いた人>
ペンネーム:大家ぽん子
性別:女性
年齢:65
プロフィール:65歳主婦です。1歳年上の夫と猫と暮らしています。この年になるとどこかしら体にガタがきますね。
つい先日の話です。
同世代や少し年下の人と雑談をしていると、更年期や健康診断などの話題が必ず始まります。
50代の仲間が「更年期が始まってイライラするようになった」と話せば、少し上の世代である60代の私たちはこう言います。
「大丈夫よ~あと数年たてばすっかり楽になるから」
「〇〇が効くらしいよ」
「どこそこの先生が評判いいから行ってみたら?」
役立つアドバイスだったり、年長者の知恵だったり、情報の共有だったり、その他には地元ならではの話題が出ることもあり、井戸端会議もなかなか侮れません。
とはいっても世間話の延長です。
アドバイスをされた方もした方も、次に会ったときには半分覚えていれば上出来。
みんな軽い気持ちで受け答えをしています。
先月、健康診断を受けてきた1人(少し年下の60歳くらい)が言いました。
聞けば、異常が見つかって再検査になったそうです。
「私の父がね、〇〇(臓器の名前)が悪くて、病院に長年通っていたんだけれど、結局よくならなくてね。遺伝かなって思うんだよね」
そのお父さん、この間、頑固でいうことを聞かなくなって困る、と言っていたから、おそらくご健在です。
「でもさ、何も悪いことをしてないのにこんな病気になっちゃって。検査は近所の病院でもいいよって検診の看護師さんに言われたんだけど、やっぱり心配だから大きい病院に行って、全部検査してもらおうかなと思うんだけれど、今はコロナもあるでしょ? 行くのも心配で...」
その話になんと答えてよいか分からなかった私。
「うん...」と「うふふ」など、曖昧な愛想笑いをして聞いていました。
すると、その人が耐えかねたように「なんで笑うの!?」とまっすぐこちらを向いて言ったのです。
「えっ! あ? 私?」と動揺して、その場はシーン...。
どうやら、私が思っていたより真面目な相談だったようです。
ああ、失敗しちゃった!と思っても後の祭りでした。
「気を悪くさせてしまってごめんなさい。私、用事があるから帰るわね」
私はそそくさとその場を後にしました。
その後、顔を合わせればあいさつもしますが、以前よりもその人とは距離を感じるようになってしまいました。
健康の話は、不安の感じ方が人それぞれ違いますし、デリケートな話題なので突っ込んで聞いていいのか分かりません。
さらに、ひとたびコロナが流行れば、通常の診察ができなくなるなんて話もちらほら耳にします。
いつもの雑談だと思って適当に対応したら、思わぬ地雷を踏んでしまいました。
聞くときの態度には気をつかおうと心に誓った出来事でした。
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