<この体験記を書いた人>
ペンネーム:やまと
性別:女性
年齢:41
プロフィール:夫と二人暮らしの主婦です。
2022年、ちょうどロシアのウクライナ侵攻が始まった頃のことです。
地方に用事ができ、ついでに夫(51歳)の従兄さん(50代後半)が経営するペンションに一泊することになりました。
コロナ禍もあり、泊まりに行っていいのか迷いましたが、聞いてみたところコロナ禍でお客さんが減ってしまったので大歓迎とのことでした。
オフシーズンだったこともあって他にお客さんはおらず、夜は広いテラスを貸切状態でバーベキューを楽しみました。
初めは楽しく飲んでいたのですが、従兄さんはお酒が入るととても饒舌になり、いつしか話題は従兄さんの猟友会での話になりました。
本人いわく、彼は銃の名手であるとのことです。
いかに猟友会で大活躍しているか武勇伝を長々と語り、最後には「これを生かしてウクライナを助けに行きたい!」と言い出しました。
話はどんどんヒートアップし、涙ながらに語り始めた姿には驚くばかり。
「戦争の被害にあっている子どもたちがかわいそうだ、俺が何とかできないものか...」
そう語り始めたところで、従兄さんの奥さん(50代後半)が「いい加減に寝なさい!」と部屋に連れて行ってしまいました。
コロナ禍でお客さんも減り、飲む機会も減り、久しぶりに夫に話を聞いてもらったのがよっぽど嬉しかったのでしょうか。
従兄さんはその後、毎晩のように、夫に電話をかけてくるようになったのです。
話す内容はいつも同じで、猟友会の武勇伝と、平和のために役に立ちたい話です。
最初のうちは夫も「あいつも面白いなあ」と言っていましたが、何回か続くと「またか...」と面倒臭そうにしていました。
そんなある日、行きつけの輸入食品店に行ったところ、店員さんから「社長がウクライナに行くと言い出して困っている」という話を聞きました。
「ウクライナは仕事の知り合いが多いから助けに行きたい。長年お世話になったんだから、僕がなんとかしないと」
社長さん(60歳くらい)は私たち夫婦も仲良くさせてもらっているのですが、こんなことを言う人とは思いませんでした。
その輸入食品店はロシアやウクライナに近い国の食品をたくさん取り扱っていたので、どうなっているか気になっていましたが、まさかそんなことになっていたとは...。
社長さんの気持ちは分かりますが、一般人がいきなり現地に行ってもできることはあまりない、というより迷惑な存在になりそうな...。
というより、そもそも情勢的にも現地に辿り着くこともできない気が...。
今いる場所で寄付をする、反戦を訴えるなど、できることをしたほうがいい気がします。
夫の従兄も社長さんもアラ還。
年甲斐もなく熱い気持ちが先走って、周囲を困らせてしまったおじさんたちはやっかいな反面、ちょっとかわいいなと思ってしまいました。
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