<この体験記を書いた人>
ペンネーム:夏子
性別:女性
年齢:45
プロフィール:同じ年の夫と私、子どもの3人で郊外の住宅街に住んでいる主婦です。毎日のんびり近所の公園を散歩して癒されています。
私が住んでいる地域では、夕方(季節によって時間が変わる)になると防災無線で子どもに帰宅を促す放送が流れます。
この放送を門限にしている家庭がほとんどで、放送が流れると近所の小学生は一斉に帰ります。
ところが、2018年に子どもが小学1年になってから、頻繁に遊びに来るようになったBさんは、放送後にも遊びに来ることがありました。
初めて放送後に来たときに「もう放送が鳴ったから帰りな」と促すと、「6時すぎまで帰れないんです。いさせてください」と帰りません。
お家の人の都合で帰ってこないように言われているとのことでした。
日が暮れ始めた屋外に子どもの友だちを放置して、もしも事件に巻き込まれたら寝覚めが悪そうです。
結局、Bさんを家に入れて帰りはいつも送っていました。
春からずっとそんな感じで、日が暮れるのが早くなった冬になってもBさんは6時まで家に帰れないようでした。
そんな冬の日、4時半に放送が鳴った後にBさんが遊びに来ました。
普段、私は子どもの友だちがいるときには包丁を使わないようにしていますが、その日はもう夕食の支度を始めていて包丁を使っていました。
しばらくすると、ゲームに飽きたBさんが台所に来て話しかけてきました。
「何作ってるんですか?」
「シュウマイ作ってるの」
「お手伝いさせてください!」
そう言うなり、Bさんは横から強引に私とまな板の間に割り込み、びっくりするほどの力で包丁の柄を握ってきました。
同い年の夫は調理道具に凝るタイプで、我が家の包丁は料亭の板前さんも利用する刃物店で買った物です。
夫は週末になると砥石で丁寧に包丁を研ぐので、尋常じゃないくらい切れ味抜群なのです。
もみ合いになってBさんに怪我をさせてはいけないと思い、Bさんに一旦包丁を渡して「危ないから返して」と何度も頼みました。
しかし「いつも家でお手伝いしているから、包丁には慣れているんです」「大丈夫です」と言い張り、返してくれません。
Bさんは危なっかしい手つきで玉ねぎを切り続け、私は横で見ていてハラハラしました。
玉ねぎを全部切り終わった後、Bさんは「何だか、この家の包丁、すごくよく切れるからちょっと怖いですね」とポツリと言って、やっと包丁を返してくれました。
その後、シュウマイを包むのもやりたいと言い出し、うちの子と3人で包み始めました。
もう夕食の時間が迫っているし、1人でさっさと包みたかったのですが...。
シュウマイを全部包んだら、もう6時近くになっていました。
せっかく手伝ってもらったので、アレルギーがないか確認してからシュウマイを数個だけ焼いて味見してもらうことに。
Bさんが食べ終わった後は私とうちの子も一緒に家を出て、いつものようにBさんの家が見える場所まで送っていきました。
帰宅すると、いつもならとっくに夕食を食べ始めている時間で「これからシュウマイ焼くのか...」と、うんざりしてしまいました。
子どもたちは楽しそうでしたが、私は精神的にとても疲れました。
つい「お手伝いは自分の家でやって」と思ってしまいました。
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