<この体験記を書いた人>
ペンネーム:やまと
性別:女性
年齢:41
プロフィール:夫と二人暮らしの主婦です。
もう20年以上前、私が学生時代のことです。
夏休みに同級生の友人数名と、友人の別荘に遊びに行きました。
そこは野菜の産地で、私たちが別荘に着くと近くの農家の方がやって来て、「○○さんちの子たちかい? よかったらこれみんなで食べてよ」と野菜をいただきました。
採れたての新鮮で美味しそうなトマトやきゅうりを見て、私たちはびっくり。
当時、私は料理教室に通うほど料理にハマっていたので、「夜は私がこのトマトを使った特製のビーフストロガノフを作るから楽しみにしてて!」とはりきりました。
しかし、いざ夕飯を作る段になると、使い慣れていないキッチンでどこに何の調理道具があるか分からず、調味料の買い忘れもあってスムーズに調理ができません。
友人たちが「手伝おうか? 何か作ろうか?」と言っても、「ありがとう。ちょっと時間はかかるけど美味しいのを作るからもうちょっと待っててね」と断り、独力でやろうとしていました。
とにかく料理教室で習った得意料理を披露したくて仕方がなかったのです。
しかし、なかなかことは進まず...。
友人たちは待ちきれなくなったのか、いただいたトマトやきゅうりを適当に切ってそのまま食べ始めました。
するとみんなから歓声が。
「うわっ、何これおいしい!」
「本当だ、いつも食べているのと全然違う」
「私、この野菜好きじゃなかったけど、食べてみて一気に大好きになった!」
料理をしている私をよそに、新鮮な野菜の美味しさに感動したみんなは大盛り上がりです。
その後、ようやくできた私の料理もみんな喜んで食べてくれましたが、翌日の献立の話になったときに誰かが言いました。
「せっかく野菜がおいしいんだから、明日は素材の味を生かすようなバーベキューみたいなのにしない?」
みんなもそれに賛成していました。
料理を作っていた私もその意見には大賛成。
なぜなら、みんなに勧められて食べた、ただ切っただけの生野菜はとてもおいしく、手を加えることが逆にもったいないと感じてしまったからです。
そもそも、私が料理を作りたいと言い出したのも、みんなに望まれたことではありません。
「なかなか披露する機会のない自分の料理をみんなに見てほしい」「食べてすごいと言われたい」そんな気持ちからです。
自分勝手な行動だったと反省しました。
次の晩は、野菜の他に地元の特産品のお肉なども買い足して、みんなでバーベキューを楽しみました。
この出来事以降、私は頼まれない限り自分の料理を押し付けるようなことはしないようになりました。
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