<この体験記を書いた人>
ペンネーム:さくらみちこ
性別:女性
年齢:55
プロフィール:コロナ、更年期、持病の悪化......そんな辛い心が癒されました。
59歳技術職の夫、55歳ライターの私、16歳で結婚、出産、後にシングルマザーとなった長女28歳、2人の孫(11歳と8歳)の家族です。
少し離れた場所で一人暮らしをする次女(25歳)がいます。
そんな我が家に起こった出来事です。
それは2021年冬、コロナ禍真っただ中に起きました。
持病のせいで感染症ハイリスクの私は、コロナへの恐怖心から精神的につらい状態に陥っていました。
その上、持病の悪化、更年期など、体調にいくつかの問題を抱えていたこともあり、負けそうになることもありました。
そんなときに迎えた55歳の誕生日は、どうしてもお祝いしたい気分にはなれなかったのです。
「コロナ禍だし。いい年だし。今は何もしないことに決めたの」
家族にはそう伝え、誕生日当日を迎えました。
その日は長女(27歳)がいつもよりも早く仕事から帰宅。
すぐさま私のところにやってきて、「お誕生日おめでとう」と、プレゼントを渡してきたのです。
驚き半分、嬉しさ半分という心境の中、「なにもしなくて良かったのに」と言ってしまいました。
すると娘は、にっこり笑いながら「とにかく開けてみてよ」と言うのです。
言われるがままプレゼントの入ったバッグを開けてみると、そこにはキレイな小物が並んでいました。
それらを開封していくと、すべてが香りにまつわるプレゼントだったのです。
一つ目はルームライト。
ステンドグラスを配した落ち着きのある素敵なデザインで、アロマオイルのディフューザーを兼ねているそうです。
二つ目は2種類のアロマオイル。
ラベンダーは安眠のために、スイートオレンジは日中用で、どちらも心の疲れを癒してくれる香りとか。
三つ目が小さな香水のセット。
とってもキレイな小瓶が5つ入っていて、これは外出用なのだとか。
それぞれの香りに意味があって、自信、心の安定、癒しなどを与えてくれるみたいです。
四つ目がガラスのルームフレグランス。
我が家にはもったいなく感じるほど素敵なデザインで、その香りも見た目にたがわず高級感たっぷりです。
五つ目がボディクリーム。
ホッとするほどやさしいラベンダーの香りで、まとうだけでとても癒されます。
そして最後に、離れて暮らす下の娘からのメッセージカードが入っていました。
カードの前半には「この香水は...」と、使い方の丁寧な説明が書かれていました。
そして後半には「いつも本当にありがとう」という感謝の思いと、「香りが心を癒してくれますように」など、私を気遣う優しい言葉であふれていたのです。
それを読んだ途端、涙がポロリ。
弱った心に娘の優しさが響いた瞬間でした。
いつもなら、「もったいなくて使えない」と考えてしまう私ですが、それでは娘の気持ちを無駄にしてしまいます。
だから、遠慮せず全部使わせてもらうことにしました。
そして数日後。
香りのプレゼントのおかげで、気持ちがとっても軽くなりました。
そのお礼を娘たちに伝えたところ、あのプレゼントは娘2人がそれぞれ別々に買ったものと聞かされたのです。
「香りにまつわるもので私を癒そう」そう考えたのは偶然の出来事だったのだと。
びっくりしますよね、そんな優しい偶然があるなんて。
久しぶりに嬉し涙のお誕生日となりました。
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