<この体験記を書いた人>
ペンネーム:かっちゃん
性別:女性
年齢:43
プロフィール:世間知らずの一人娘が大家族へ嫁ぎ、今では3児の母です。
当時22歳、新卒でアパレル店舗に就職し、社員として店頭に立っていました。
パートやアルバイトの方々が約30名ほどいる店舗で、とてもアットホームな現場で働かせてもらいました。
中でも、パートとして働いていた主婦の方の1人は、私を娘のようにかわいがってくれました。
公私共にお世話になって、店舗を異動になっても何かあると相談に乗ってもらっていました。
新たな店舗に異動しても、事あるごとに帰りたくなる故郷のような存在でもありました。
そして数年が過ぎ、いくつか店舗を異動しながら仕事を続けていた私は、心身共に疲れ果てて退社を決意します。
一度、実家へ帰省を予定していたため、なかなかお会いすることも難しくなってしまいそうなので、最後にその方がいる店舗へ御礼に伺いました。
アルバイトやパートの皆さんにお別れをしていたところ、最後に大好きなその方が勤務後のお茶に誘ってくれました。
休職ではなく退社でなくてはダメなのか、何が原因だったのか、少し引き留めるようなやりとりがあったと記憶しています。
ただ、当時の私は「もう辞める」ことにこだわっていたので、自分で決めたならそれでいい、体を大切に元気に頑張ってね、と励ましてくれました。
そして、他愛のない話をしたあとに、こう言ってくれました。
「私も若い頃にいろいろあったけど、心が折れても体が元気なら大丈夫。体がダメでも心が元気なら大丈夫だから」
「どっちも元気が理想だけど、どっちかがダメでも、もう片方が支えてくれるから」
会話をしていた当時はピンと来なかった私ですが、自分も母になり仕事と家事を両立させなくてはいけない立場になって、改めて味わい深い言葉だと感じています。
もちろん、体調がすぐれないときに周囲にヘルプを求めたり、悩んでいることを他の人に相談したりすることもあります。
ただ、本当の意味で自分を助けられるのは、自分なのではないでしょうか。
自分の心が体を支え、自分の体が心を支えている。
体も心も折れかけていた当時の私に向けられた言葉ではありますが、今ではそんな勝手な解釈をしています。
そして、鬱々とした気分で家事も仕事も放棄したくなったときは「それでも、体が元気だから大丈夫」。
少し体調が悪いときは「心までは萎えてないから大丈夫」というように、自分で力を呼び起こしています。
あの言葉があったから、自分の中のプラス部分に目を向けることができているのかもしれません。
今ではすっかり私のエネルギー源の一つともいえる言葉は、私は自分のことをしっかり支えられるという自信にもつながっています。
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