<この体験記を書いた人>
ペンネーム:晴れのち曇り
性別:女性
年齢:65
プロフィール:78歳の夫と2人暮らしの会社員です。
2022年初春、某国とその隣国の戦争でニュースは一色になりました。
早く収まってほしいな、これ以上犠牲者が出ないでほしいな、と思いながら、テレビをぼんやり眺めていると、女性のコメンテーターの発言に、突然78歳の夫が「女に分かるわけなかろうが」とぶつくさぼやきだしました。
また始まったと思いながら、「よそではそんな発言しないでよ」と諫めると、憮然として居間から出ていきました。
注意されたこともお気に召さなかったのでしょうが、それよりも私の言葉遣いに立腹したのかもしれません。
戦時中に生まれた夫にとって長幼の序は非常に重要で、一回り以上も下の私から上から目線で話されることを何より嫌います。
とはいえ、普段の平穏な会話では、少しくらい友だち感覚で話しても特に何も感じないらしく、笑顔で応じます。
また、夫は政治や社会情勢に対して持論があるらしく、自分の意見を主張している時などに、自分と違う意見を展開する女性コメンテーターなどは格好の非難の対象になります。
以前、職場で同僚たちとどんな会話をしているか家で聞かせてくれましたが、夫よりかなり年下の事務員Aさんから上から目線で叱責されたことに本気で怒っていました。
「女のくせに生意気な! 偉そうに説教して! 何様と思っているんだ」
思い出すだけで腹が立つようで、何度も言っていました。
ちなみに私も事務として働いており、聞かされる私にすれば、会社こそ違えど同じ事務職なので、なんとなくAさんの気持ちが分かります。
何度頼んでもマニュアルに従わず、期日やルールを守って書類を提出しない夫に、Aさんも痺れを切らしたのでは、と想像しましたが、あくまで想像なので苦笑いで済ませました。
また、夫は性差別というか女性に対して、男性である自分は常に優位に立っていると勘違いしている節が多々見受けられます。
70代の姉に話すと、「昭和の人だからねえ、うちの旦那(義兄、80代)なんかもっとひどいよ。娘ですら毛嫌いしてるよ」と、世の中についていけない人が身近に2人もいて寂しくなります。
また、夫は私の姉に対して、平気で「不細工」という言葉をつかいます。
確かに美形とは言い難い容姿ですが、あからさまに言われるといい気がしないはず。
姉は笑顔で受け流していますが、聞いていてヒヤヒヤします。
そのほかにも、容姿端麗ではない人を、名前ではなく「〇〇の家のブス」という言い方をするときがあります。
在職中にも同僚との会話で似たようなことを話していたらしく、話題の人がどこかで聞いていたらどうするんだろうと思ったものでした。
夫はなぜか憎まれない性格なのか、年齢的にあきらめられているのか、そのことを在職中に取り沙汰されることもなく、惜しまれつつリタイヤしました。
今はコロナ禍で、他人と接することも少ないので安心しています。
でも、会合や趣味の会が解禁されたとき夫の言動は大丈夫なのか、想像するだけでヒヤヒヤします。
折に触れて「その発言はNGです」と諭すようにしているので、危険な発言はかなり減ってきていますが...案外私が神経質すぎるのでしょうか。
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