<この体験記を書いた人>
ペンネーム:とらとら
性別:女性
年齢:53
プロフィール:アラフィフ兼業主婦。実家のお墓参りには毎年必ず帰っています。
現在53歳、兼業主婦の私がまだ30代の頃のお話です。
私の実家は四国の山のほうにあります。
のんびりとした田舎で、幼稚園から中学生までは、みんな同じ学校に通うのが普通の場所でした。
私はのんびりした地元が好きだったのですが、大学進学で県外へ出てから、そのまま関西で就職しました。
そして、関西出身の夫(現在54歳)と結婚し、たまにしか実家に帰らないようになりました。
帰ったとしても、お盆やお正月の時期ばかり。
子どももいたので、実家で家族と過ごすことがほとんどです。
近所を散歩することもあまりなく、地元の友人とも会わないまま関西へ帰っていました。
しかし、とある年に帰省したら、久しぶりに会った地元の友人の言葉に仰天させられました。
その年は、子ども(現在24歳)のサッカークラブの大会がたまたまお盆にあり、いつものように帰省できませんでした。
そのため、時期をずらして秋のお彼岸に帰省していました。
実家の母(現在74歳)が食事を用意してくれていたのですが、肝心のお彼岸用のおぼた(ぼた餅)を作り忘れたということで、私が地元のスーパーに買いに行くことになりました。
そのスーパーは幼馴染で同級生だったAの実家で、今ではAが店を継いでいてレジに立っていました。
しかも、Cというこれまた同級生の幼馴染もたまたま買い物にきていたようで、レジで2人で話していました。
旧友を見て、懐かしさと嬉しさが込み上げた私。
2人に元気よく「久しぶり! 私のことわかる?」とあいさつしました。
すると、AとCは私を見るなり、ありえないものを見たと言わんばかりに目を丸くして言ったのです。
「お前、死んだんちゃうの?」
この言葉に今度は私の目がまん丸になりました。
なんと地元の同級生の間では、「私が死んだ」という噂が流れていたようです。
たまたま私の住む都道府県で、私と同姓同名で同じ歳の方が、事故で亡くなったとニュースで流れたことがあったらしく、それを見た同級生の誰かが、私が死んだと思い込んでしまったのが理由でした。
田舎なので変に同級生の間で噂として広がってしまい、私の話題は下手に口にしないよう緘口令まで敷かれていたようです。
今では同窓会での笑い話ですが、まさか自分が噂の中心になり、なおかつ死んだことにされるとは夢にも思いませんでした。
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