<この体験記を書いた人>
ペンネーム:やまと
性別:女性
年齢:41
プロフィール:10歳年上の夫と二人暮らしの主婦です。
今から約15年前、20代半ばの頃の話です。
当時流行っていた不思議ちゃんキャラの女性タレントに私の名前が似ていたことから、社内でそのタレントの呼び名をもじったあだ名で呼ばれていた時期がありました。
そのタレントは、遠い宇宙の星からやって来たという設定です。
舌足らずなしゃべり方で、女性からはぶりっ子と受け取られることもありました。
しかし、私はそのタレントをかわいくておもしろいと思っていました。
そして何を勘違いしたのか、自分がそのタレントのようなキャラを社内で求められていると思い込んでしまったのです。
そこで、そのタレントの言動や話し方を真似することに。
旅行のお土産を渡すとき「〇〇〇星に帰っていたのでお土産です!」と言いながら渡します。
「彼氏いるの?」などプライベートな質問をかわすときは、「地球人も素敵ですが、やっぱり付き合うなら私と同じ〇〇〇星人かな〜」と誤魔化していました。
そんなある日、会社で飲み会がありました。
いつものように私は、場が盛り上がると思い不思議ちゃんキャラを炸裂させていました。
お酒が入っていたこともあり、男性を中心に大盛り上がり。
不思議ちゃんキャラを演じる私は調子に乗ってヒートアップします。
しかし、飲み会が終盤になって人も少なくなると、同じ席にいた少し年上の女性の先輩が厳しい表情で言いました。
「ねえ、あなた何でそんなぶりっ子するの?」
思いがけないことを言われてびっくりしてしまいました。
「ぶりっ子しているわけではなく、面白いかなと思って冗談でタレントの真似をしているだけなんです。もちろん、元の私はこんなキャラじゃないですよ」
すると先輩は、厳しい表情を崩さず、当時の私を全否定。
「そうなんだ。それそんなにおもしろくないし、宇宙の星からやって来たとかいう発言もバカみたいだからやめた方がいいよ」
後から思えば、タレントをもじったあだ名で呼ばれていたのも、たまたま職場に若い女性が少なかったからです。
それなのに調子に乗っていつの間にか嫌われてしまっていたことに、そのとき初めて気づきました。
それ以降、自分から不思議ちゃんを演じるのをやめ、人から振られても「そうなんですよ〜」と受け流すようにして、キャラからフェードアウトしていきました。
すると、いつの間にか私の不思議ちゃんキャラをいじる人もいなくなり、何事もなかったかのように元に戻りました。
あのとき注意されていなかったら、私はさらにイタい人になっていたことでしょう。
はっきり言ってくれた先輩にはとても感謝しています。
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