【旅先でモヤモヤ】自分だけ警備員に止められて...「悪目立ち体質」は国境を越えた?

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:みけ
性別:女性
年齢:52
プロフィール:両親と同じ敷地内に住んでいる52歳の自営業。

【旅先でモヤモヤ】自分だけ警備員に止められて...「悪目立ち体質」は国境を越えた? 32.jpg

今から25年前、私が27歳のときの話です。

当時54歳だった母と一緒にツアー旅行でイタリアに行きました。

観光をたくさん組み込んだツアーを選んだので、あちこち訪れましたが、その中にバチカン市国もありました。

サン・ピエトロ広場に入ったときは興奮して、大はしゃぎしたのを覚えています。

そして、いよいよ大聖堂に入ろうとしたのですが...母の後について入ろうとしたところ、警備の人に止められてしまったのです。

体格の良い2人の警備員さんに立ち塞がられて凍り付いてしまった私。

理由も分からないし、イタリア語もサッパリなのでなすすべもなく立ち止まっているとガイドさんが駆けつけてくれました。

話しながらどんどんエキサイトしていくガイドさんと、言葉少なに硬い表情を崩さない警備員さんたちを見ていて、旗色が悪いのは誰が見ても理解できるくらい。

「入るな」ってことなんだろうなぁ、と思っていたら、やはりその通りでした。

理由は、私の足(肌)が見えるから。

観光客なのだからと粘ってくれましたが、ダメなものはダメでした。

ガイドさんによると、宗教の関係で足に限らず肌が露出している女性は入場ができないとのこと。

私はロングブーツを履いていたのですが、足が15センチほど露出していたので、観光客であっても許されないと判断されたのだそうです。

女性が肌を覆って生活をしている姿をニュースで見たことはありますが、まさかそんなに厳しいとは。

しかも、自分がそれを理由に拒否される日が来るとは思ってもいなかったので、本当にショックでした。

せっかく来たのだから入りたい気持ちは捨てきれませんでしたが、ツアーの人たちにも迷惑が掛かるので、広場で待っていようとあきらめかけたときです。

同じツアーの中の女性が「これを巻いて足を隠せばいい」と、ストールを貸してくれました。

お陰で無事に入れたのですが、歩きながらふと前を見てビックリ、他にも足を見せている若い女性がいるではありませんか!

とっさに母に「ちょっと、おかしくない?」と文句を言うと、母からバッサリ言われました。

「仕方ないよ。あなたは昔から人より悪目立ちするから。今回も目に付いちゃったんでしょう」

それはそうかもしれないけれど...昔もみんな同じことをしていたのに、私だけ怒られたことがあった! 今回もひどすぎる!

納得がいかずに思わず「どうして私だけ!?」と、ガイドさんに詰め寄ってしまいました。

困ったガイドさんは苦笑いをするしかなく、私も母に諭されて気を取り直しましたが、楽しかった旅行の一つだけ残念だった出来事でした。

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