初めてのぎっくり腰!介護のため休めず困っていた私を助けた鍼治療

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ペンネーム:ふぉるて
性別:女
年齢:54
プロフィール:近くに住む姑と同居する実父はともに認知症。嫁と娘の二つの立ち位置で、それぞれの生活を手助けする介護人(かいごびと)です。

※ 毎日が発見ネットの体験記は、すべて個人の体験に基づいているものです。

◇◇◇

「その時」は何の前触れもなく突然訪れました。

朝、キッチンで前夜に洗って伏せておいた土鍋を持ち上げた瞬間、「ミシッ」という文字に濁点が付いたような気持ち悪い音とともに激痛が走りました。腰より少し低い位置、一番下の腰椎と仙骨のあたりでした。その音が外に漏れ聞こえるようなものだったかどうかはわかりませんが、体の中から頭の先に抜けるような不穏な音の響き、すぐに「これがぎっくり腰か!」と思いました。

足首をひねって捻挫したような痛みで、前にも後ろにも曲げることはできません。腰を動かしたら、骨が折れてしまいそうな感じがします。捻挫のような痛みがあるので患部にシップを貼り、タオルを腹帯のように腰に巻き、とにかく動かないように固定しなければ!と、昔夫が腰を痛めたときに使っていたサイズの合わないコルセットをその上から装着しました。

本当は寝ていたかったのですが、この日は丸一日、義実家で姑のお世話と家事をするという家庭内ヘルパーの日。仕事なら休むところでしょうが、私の代わりはいないので、無理を押してでも行かなければなりませんでした。

それでも運がよかったのは、その日は訪問看護のナースが来る日だったこと。姑のために来ているナースですが「私、たぶんぎっくり腰だと思うんですけど...」と相談ができました。
「ぎっくり腰は、痛みがある間は冷湿布などで冷やすこと!それと、できれば腰を動かさないようにして痛みが治まるまで無理せず安静にすること!気をつけておかないと、長引いたり癖になったりして何度も繰り返すからね...」そう教えてもらいながらも、姑の世話をしなければいけないのには変わりません。「でも、安静はないよね」とこちらの状況もよく理解してくれているので「それなら鍼がいいよ」とその方がよくお世話になっているという鍼灸師を紹介してもらいました。彼女も仕事がらどうしても無理をしなくちゃいけない状況があり、体調がよくないと感じる時には、すぐに鍼をお願いするということでした。その鍼灸師さんは、夜間でも訪問してくれるというので、さっそくその日の夜に来てもらうことにしました。

そして、その夜、生まれて初めての鍼治療。経絡治療という種類の鍼治療の方法で、脈をとりながら治療を行います。痛みはちっともありません。一時間半かけて治療を行ってもらうと、終わるころには痛みもすっかりなくなり、まるで嘘のようですが、なんと体を前に曲げることもできるようになったのです。「まだ無理はしないでくださいね」そう諭されて、自分が喜びのあまり腰の曲げ伸ばしをしていることに気付くくらい、違和感なく元通りになりました。

その鍼治療の時に、鍼灸師の方から、腎臓の働きが弱っていること、体が左側に旋回気味なこと、そして座骨神経痛があることを指摘されました。ナースにも言われましたが「疲れていますね」の一言。そう、認知症の姑のお世話をするために毎日のように義実家に通っている状態で、それに加えて私の実家からは認知症になった父を呼び寄せて2カ月ほど経った頃でしたから、疲れも相当たまっていたのでしょう。

あとでわかったことですが、腰だけに負担をかける生活をしていなくても、ストレスや疲労の蓄積がぎっくり腰を引き起こしてしまうことがあるようです。また、骨盤の歪みもぎっくり腰につながるようなので、骨盤の歪みをなおすストレッチや疲れをためない生活を心がけるようにしています。

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健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
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