「甘すぎる」と知りながら料理の味付けをする親戚。聞いて納得な田舎ならではの理由とは?<後編>

「昆布巻きや数の子、茶碗蒸しなどなど。親戚は甘いと知りながら味付けをしています。その理由を聞いて納得しました」

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■砂糖を大量に入れる料理。その意味は?

味見をすると「こんなに甘いの? 私の味覚が変なの?」と思うほど。

認知症前の義母の料理もとにかく甘かったです。

例えば「茶碗蒸し」などは、何度食べても「プリン」のよう。

また、義母はお盆は必ず、赤飯を炊いていました。

そして、炊いた赤飯の上に、甘納豆と大量の砂糖をまぶすのです。

私は「え~⁉」と思いつつ、こんな甘い味付けは、義母だけだと思っていました。

ところが、義実家の親戚たちが送ってくれた料理にも、甘すぎるおせち料理がいくつもありました。

いまでは貴重なニシンが入った昆布巻きを「やったあ」と食べたら「え? 羊羹?」と驚くほどの甘さ。

伊達巻もまるで砂糖の塊のようでした。

高級品の数の子は、親族がわざわざ味付けして送ってくれたのですが、「この甘々のプチプチって新種のお菓子?」というほどの甘さです。

息子も「お砂糖の量、間違えたのかな?」「おばあちゃん(義母)だけでなくて、△△ばあばも、□□おばあちゃん(親戚のこと)も、どうしてこんなに甘いの?」と驚いていました。

それでも手間をかけてしてくれた好意なのでありがたいですし、各親族にお礼の電話をかけました。

そんななか、親族の1人が言ったのです。

「甘すぎなかったかい?」と。

私は「え? 甘すぎると分かってるの?」と戸惑うと、親族は続けました。

「砂糖をどれだけ入れて甘くできるかはね『ウチは贅沢品の砂糖がこんなにも贅沢に使えるんだよ』っていう『財力』の見せ場だからね〜」

その昔、砂糖は高級品でした。

「そういう意味もあったんだ!」と目から鱗でした。

でも「そのせいか、この町は糖尿病が多いの」という言葉に納得してしまいました。

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