「親の遺産を目当てに、とんでもない行動に出た弟。しかし、母のおかげでことなきを得ました。我が家で起きた恥ずかしい話です」

■遺産目当てに両親に嘘を吹き込んだ弟。でも最後に予想外の逆転劇!
そんな状態が何年も続いた後、3年ほど前に突然弟は借家を引き払うと、病気がちになってきた父親の面倒を見るという理由で両親と同居を始めました。
実際、母1人では父の面倒は大変になってきた様子だったので、私もありがたいと思っていました。
ですがその後、弟は父に対して私たち夫婦のあることないことを吹き込むようになったのです。
そして、弟の話をすっかり信じ込んだ父は、私たち夫婦が実家を乗っ取ろうとしていると思い込むようになり、遺産を全て弟に相続させると言いました。
父は私たち夫婦の言い分に耳を貸さず、弟のことをすっかり信じきっていました。
さらに、母は昔から父の言うことには逆らえない人だったので、完全に弟や父親に同調してしまいました。
そしてついに、「両親が遺産全額を俺に相続させるという遺言を書いた」と勝ち誇ったように弟に言われました。
弟の言いなりになる両親の姿を見て、私は大変なショックを受けました。
その後、昨年の春に父が先に亡くなり、財産についてはいったん母が相続しました。
父が亡くなった後も母の私に対する態度は変わらず、どうせこのまま全ては弟のものになるだろうと、私はすっかり諦めていました。
しかし、昨年の暮れに音信不通になりかけていた母から突然連絡がありました。
母の話では、弟が仕事の関係で1カ月間ほど実家を離れることになったとのことで、その間に遺産は兄弟で半分ずつ相続するよう遺書を書き換えたと言いました。
実は、以前から弟の態度を快く思っておらず、表面上だけ同意したふりをしつつ、最初から遺産は公平に分けるつもりだったと言ってくれました。
母の強かさに感心するとともに、ここ数年間の心のモヤモヤもすっかり晴れました。
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