<この体験記を書いた人>
ペンネーム:ひろえもん
性別:女性
年齢:58
プロフィール:3匹の猫と夫といっしょに海辺の街でのほほんと暮らす普通の関西のおばちゃんです。
48年前、当時10歳の私は祖母に代わってよく買い物に行っていました。
その頃はスーパーなどはありません。
八百屋さん、パン屋さん、魚屋さん、お菓子屋さん、豆腐屋さん、酒屋さんなどが立ち並んでいて、それぞれに店主がいました。
ある日、私がパン屋さんで買ったジャムパンが腐っていたようで、祖母に頼まれて返品に行きました。
「おっちゃん、このジャムパン腐ってたみたい」
「そんなわけあらへんやろ!」
パン屋さんのおじさんはとジャムパンの味を確かめもせずにそう言い、さらに...。
「この子、頭おかしいんちゃう? 嘘つきやで!」
向こう三軒両隣のお店の人にわざと聞こえるような大声で逆ギレし、バカにするようにヘラヘラ笑ったのです。
パワハラのお手本というべきか、子どもに対する大人の理不尽というべきか...そういう嫌~なものに私は生まれて初めて触れたのです。
その後、どうしたのかは覚えていませんが、自分が思っていたよりも傷つき、トラウマになっていたようです。
それ以来、よってたかって理不尽なことを言われると、恐怖で固まってしまい、正しいと思っても言葉が出てこない症状が出るようになりました。
今でこそ反論できるようになりましたが、当時はかなり長い間、このことを引きずっていました。
だから、私は今でも相手とちゃんと向き合わず、他人の力を借りて都合の良い条件を相手に受け入れさせようとする人は苦手です。
しかし、働いているとそういう人に少なからず出会います。
20代後半の頃、ある会社でチーフをしていたとき、新しく赴任して来た上司と駐車場でたまたま会ったので、適当にメンバーを誘って飲みに行きました。
すると、ある女性社員2人が「私たちを誘わずにあなたにだけ有利な根回しをして派閥を作ろうとしている」と、根も葉もない言いがかりをつけてきました。
接客中なのに、翌日からそのことで何度もしつこく電話して来ます。
そういう2人は、得意先のお偉いさんと飲みに行っても誰も誘いません。
もちろん、私は2人が根回ししているなんて思ったこともありません。
何をするにも2人で結託する姿にうんざりしていました。
有利に「シフトを変更しろ」と言って来たこともありました。
「公平に作っているのでそういう訳にはいかない」と断ると、2人からたちまち恨まれてしまいました。
とある飲み会でのことです。
2人はトイレまであとをつけてきて、キャビンの中に私がいるのを確認し、「あの人、暗いよね〜」と洗面スペースで私のことをうわさしています。
このまま言われっぱなしでいいのか、理不尽を受け流していいのかと心を決めた私。
バーンと大きな音を立ててトイレから出たら、相手はちょっとビビっていました。
そして「あんなことで、しょんぼりするのは高校生まで!」と言うと、しばらくは2人の攻撃も収まりました。
私のトラウマも年齢を経て徐々に回復していると実感した出来事でした。
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