彼女はいたのに...義母の介護で結婚をあきらめた40代半ばの義弟

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ペンネーム:ふぉるてぴあの
性別:女
年齢:55
プロフィール:近くに住む姑と同居の実父ともに認知症。嫁と娘の二つの立場でそれぞれの生活を手助けする介護人(かいごびと)です。

※ 毎日が発見ネットの体験記は、すべて個人の体験に基づいているものです。

◇◇◇

83歳になる義母は夫の一番下の弟と同居しています。義母は認知症。義弟は40代半ばで独身です。他県に暮らしていた義弟が、義母が何かおかしい気がすると言って転職して戻ってきたのが今から5年くらい前のこと。その頃、義母は認知症状が少しずつ出始めていました。

夫は4人兄弟。兄弟の仲が悪いわけではないけれど、良いわけでもありません。私から見るとよくわからない兄弟関係です。実家を中心にして繋がってはいるけど、それぞれの兄弟間では繋がりは希薄。私が子供の頃に経験したような、夏休みにそれぞれの兄弟の家に子連れで泊りに行く、なんてことは全くありません。

そんな関係ですから、義弟に彼女がいたことも遠距離恋愛していたことも全く知りませんでした。私が義実家に通うようになる前、義弟が数日間留守にするからと義母が我が家に泊まりに来たことは何度もありました。それが彼女と会うためだったというのも後から知ったこと。私が義母の介護に通うようになってから、少しずつ分かってきたことです。義弟も多くを語らないので、言葉の端々から推測することしかできません。そんなわずかな言葉から、結婚を考えていること、出来れば自分は別に暮らしながら義母の世話をしたいことが見えてきました。

「兄弟間で話がしたい」。そういうことで夫の兄弟全員が集まって話し合いの機会を持ったのが3年ほど前のこと。ですが、義母の介護については何も変わらず今に至っています。

その時に夫は「子供が親のせいで不幸になるのはあり得ない。そんなことを望む親がどこにいる?」と言い、それに「認知症の親の面倒を見るなんて無理」そのうえ「自分なら子供に迷惑かけないように老人ホームに入る」と言いました。

夫は親の言うなりに義実家の近くに暮らし、その為に遠距離通勤を強いられてきました。ある意味で親の犠牲になったという思いがあります。自分の家で暮らしたい義母を引き取るなら、私達が義実家へ引っ越しするしかありません。夫はこれ以上の犠牲はゴメンだと思ったのでしょう。

夫の意見はある意味で正論です。でも、そうはいかない現実があります。その時の義母は要介護2。特別養護老人ホームは要介護4でないと入れないし、入居待ちは約200人。義母にはそれなりの財産があるとしても一般の老人ホームも厳しいことくらいわかっているはずです。

その後、義弟は出張以外では留守をしなくなりました。彼女とは別れたようです。多くを語らない義弟ですからあくまでも私の推測ですが、義母と彼女のどちらを取るのかという問題になったのではないかと思います。どうやら彼女は義弟が以前暮らしていた自分の住む町に戻ってきて欲しかったようでした。

義弟が転職したのは半分は義母のため、半分は自分のため、そう聞いています。とはいえ以前のところに戻るには仕事を探さないといけません。義弟としては、逆に彼女に来てもらいたかったんだと思います。でも、彼女はこちらに来れば義母を介護しないといけないと思ったのでしょうか。

しかし、この兄弟、どうして互いに助け合ってこの問題をなんとか良い方向に向けようとしなかったのかが疑問です。その後は話し合うこともなく、まるで何もなかったかのように正月を迎え、例年のように兄弟が集まったりしているから不思議です。ただ時間だけが経過していく。本当にこれでいいの? まるで私一人だけが納得できていない感じです。

義母の介護を通して義弟も気づいています。自分に何かがあったら、義母のことだけじゃなく、自分の預貯金も含めた多くのことは誰にも分からないままになる、どうするんだろうと。

私としては、義母もですが、義弟も心配なのです。

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