「29になる娘が小学校を卒業する直前に夫と離婚して以来、娘と2人で生活してきました。娘は中学で不登校となり、成人した現在も働けないまま...。母親として責任を感じています」
■ついつい手助けをしたくなる自分を戒める毎日
当時通っていたカウンセラーから「嫌なら行かなくて良いよ」と言われたと学校に行かなくなり、結局そのまま夏休みを過ぎて退学届けを出しました。
「学校に行かないのならせめてアルバイトを」。
これは私以上に私と娘の生活を心配してくれた親戚などからのアドバイス。
でも私にとって重圧となり、それ以上に娘に重く圧し掛かる事になりました。
あの仕事はどうだろう、このお店で働いてみたら、という私の言葉はどんどん娘を追い詰めていったのだと思います。
私が必死になればなるほど娘は閉じこもりがちになっていきました。
唯一の救いは、娘が自分の気が向いたときは一緒に出掛ける事ができるという事。
その頃よく聞く「ひきこもり」の子供や若い人の「部屋から一歩も外に出ない」という状態よりは少しでもマシだと思った私は、とにかく娘の好きなものや楽しいと言う事がある場所に誘いました。
娘が気になると言えばネットで調べたり書店で本を探したり。
行きたい所ならホテルを予約して新幹線に乗って。
それが娘の為にできるその頃の精一杯だと思っていました。
でも周りはその頃から私の「精一杯」が過ぎる事を心配していたようです。
そして実際に娘は自分からは何もせず、それを責められると「だってママが」と何もかも私の所為にするようになりました。
娘のその言葉を頻繁に聞くようになり、私自身も自分の行動や考え方が娘の為になっていないのではと思うようになってきたのです。
それがここ数年。
誰から見ても気づくのが遅過ぎると思えるでしょう。
本当に遅過ぎてどうしたら良いかと悩んでいます。
でも母からは気付いたのだから大丈夫と言われました。
そうだと良いなと......。
気付けた事で私が変わって行けば娘も変わっていけるかもと思い、今もつい手助けをしたり先回りして身の周りの事をしてしまう自分を心の中で戒めます。
私も娘も簡単に変わっていけるものではありません。
それでも少しずつ意識して私から変わっていく努力を続けています。
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