こんにちは。中島めめです。今回は母との服にまつわる思い出の話です。
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私の母は昔から派手で変わった格好をしていて、私自身は身なりにあまり関心がなく目立たない服装をしていたのですが、ある時珍しく「こんな服が欲しい!」と思う事があり、母に頼んでみたのです。好きだった漫画の登場人物が乗馬ズボンのようなものを穿いていて、それがとても素敵で、「自分もこんなズボンを穿いてみたい!」と思ったのでした。
でもそんな変わったデザインのズボンは近所には売ってなくて、母から見たらとび職の職人さんのズボンにしか見えなかったようで、なんだか恥ずかしくなってそのままその話は終わったものと思っていました。
ところがそれからしばらくして、母が「いいものがあるよ」と言って、理想どおりのズボンを私にくれたのでした。母は電車で街に出かけ、いろいろな店を回って私の描いたイラストに似たズボンを探して見つけてきてくれたのです。私の好きなウグイス色(今思うと微妙ですが・・・)でかわいい刺繍も入っていて、想像以上に素敵なズボンに大喜びしてしばらくはそればかり穿いていました。(ただそれ以来洋服への情熱が蘇る事はなかったのですが)
今自分が母となって子供たちに洋服を買う時はつい着回しやすさや洗濯が楽なものを、という目線で選んでしまいがちなのですが、この話を思い出すたびに、時にはそういう事を気にせず子供の気に入ったものを選ばせてあげたいな、と思うのでした。
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