「家事をがんばらなきゃ」と思えば思うほど、まともにできない怠惰な自分を憎んで爪の皮をめくってしまう――。夫を朝送り出した後、15時まで二度寝してしまうズボラ主婦には、実はそんな悩みがあって...。それを解消すべく、掲げた夢は東大受験!? 『ただの主婦が東大目指してみた』(フォレスト出版)は、著者・ただっちが、自らの挑戦を漫画とテキストとともに描いた完全ノンフィクション。普通の主婦が東大生になるために奮闘する姿を描いた、笑いと涙の東大受験奮闘記をお届けします。
※本記事はただっち 著の書籍『ただの主婦が東大目指してみた』(フォレスト出版)から一部抜粋・編集しました。
努力しても家事が全然できん 4月某日
さて、今日から私は夫と共同でつくったタイムテーブルを使って、ちゃんとした主婦に生まれ変わるんだ。
昨日は嫌な気持ちになってしまったけど、心を入れ替えて、がんばろうか。いつもなら、夫と同じ時間に起きて、朝ごはんをパパっとつくっていた。でも今日は、夫が起きる前に起きて、朝ごはんをつくった。
うん、計画通り。
もともとズボラな性格で、事前に何かを決めて行動することが大っ嫌いな私。だからこそ、タイムテーブル通りに事をこなすということが心の底から不快だ。
......そんな不快さをふっとばす策として、「引き寄せの法則」を実行することにした。
引き寄せの法則とは......まぁざっくり言えば、「願いが叶って当然だと思い込むことで、その願いが現実になる」という法則である。予言の自己成就って感じかしら。
科学的根拠があるとかないとか、オカルトだとか、宗教めいているとか、そんなことはどうだっていい。今の私には、自分のことを過信し、実行に移すことが大切なんだ。
私が何を願って、引き寄せようとしてるのかって?
それは、「夫にズボラについて何も言われない」「カリスマ的に家事ができる」「自分のことをダメ人間とか二度と言わない」という3つ。
気を抜けば、寝たいとか、手を抜きたいとか、そんな怠惰な感情が湧いてくるから、頭の中でこう願うんだ。
「私はカリスマ主婦、カリスマ主婦、カリスマ主婦」「私は几帳面、几帳面、几帳面」
このままだったら......私のズボラが原因で、当たり前だと思っていた「母親になる」という未来が、徐々に遠のいて、いつか消えてなくなってしまう。
がんばらなきゃ、がんばらなきゃ。