スマートフォンを便利に使いこなせていますか? 大人女性や、大人女性の親の世代では、まだまだ「スマホが苦手」という人も少なくないと思います。そこで今回は、20年にわたって携帯電話業界を取材し続けているジャーナリストの村元正剛さんに、「スマホにイヤホンの穴がない!イヤホンで聞くにはどうするの?」について教えていただきました。
なにこれ? どうするの?
【今月の相談】
Q.スマホにイヤホンの穴がない!イヤホンで聞くにはどうするの?
A.ワイヤレスイヤホンを使うのが便利!通話にも使えますよ。
最近はイヤホンを差し込める穴がないスマホ(※1)が増えています。
有線のイヤホンではなく、ケーブルがない「ワイヤレスイヤホン」を使う人が増えているためです。
ワイヤレスイヤホンは千円程度から数万円まで、性能が異なるさまざまな機種が販売されています。
音質にこだわらなければ、安い製品でも不便はありません。
ほとんどの機種はマイクが付いているので、イヤホンを着けたまま電話にも応答できます。
iPhoneを使っている人には、アップル製の「AirPods」という製品が人気です。
設定が簡単で、音質も良好。
ほとんどのワイヤレスイヤホンはiPhoneでもAndroidでも使えます。
Androidを使っている人は、お店の人に相談して、まず1万円以内の製品を使ってみることをおすすめします。
※1 スマホは大きく分けて、iPhoneとAndroidの2種類があります。Androidは、京セラ、グーグル、サムスン、シャープ、ソニー、FCNTなど、多くのメーカーが製造しています。
タップとは、画面上の記号や項目を指先で軽く1回たたく基本操作です。
操作手順の説明に用いている画面は例です。
機種によって表示される画面が異なる場合があります。
iPhone用のワイヤレスイヤホンを使うには?
※ここでは「AirPods Pro」というワイヤレスイヤホンの設定手順を紹介します。
(1)イヤホンをケースに入れた状態で充電します。
AirPodsは1万9800円(税込)〜。アップルストアや家電量販店で購入できます。写真は最上位モデルのAirPods Proで3万9800円(税込)。
(2)iPhoneのホーム画面の右上から下(機種によっては画面下端から上)になぞってコントロールセンターを表示させて、Bluetooth(ブルートゥース※2)のアイコンをオン(青色)にしましょう。「設定」→「Bluetooth」でもオンにできます。
(3)イヤホンのケースのフタを開けると、iPhoneにこのような画面が表示されます。「接続」をタップしましょう。これで、スマホとイヤホンのペアリング(※3)が完了します。
(4)イヤホンとケースの電池残量が表示されます。「続ける」をタップすると、イヤホンが使える状態になります。
AirPodsはケースを充電して、ケースからイヤホンに充電される仕組み。初期設定以降、イヤホンをケースから取り出す際に、電池残量が表示されます。
(5)ケースからイヤホンを取り出して使いましょう。音量調整、選曲などの操作はiPhoneで行えます。また、一部の操作はイヤホンの軸をつまんだり、なぞったりしても行えます。
(6)「設定」→「Bluetooth」で、接続した自分のAirPodsの横の「i」をタップすると、イヤホンの詳細な設定画面が表示されます。ただし、最初の設定を変更せずに使っても問題ありません。
※2 Bluetooth:スマホを他の電子製品と接続させるための通信方式。
※3 ペアリング:異なる機器をBluetoothで安全に接続すること。接続方法は製品の説明書に記載されています。
その他のワイヤレスイヤホンを使うには?
※ここでは、Androidスマホに一般的なワイヤレスイヤホンを接続する手順を紹介します。
(1)付属している説明書を読んで、イヤホンをスマホに接続できる状態にしましょう。
ワイヤレスイヤホンは家電量販店や雑貨店などで購入可能。写真は雑貨店で購入した1,650円(税込)の製品です。
(2)Androidスマホの「設定」→「Bluetooth」に進んで、「Bluetoothを使用」をオンにします。次に、「新しいデバイスとペア設定」をタップ。
(3)イヤホンの製品名(説明書を要確認)が表示されるので、それをタップしましょう。
(4)「ペア設定する」をタップすると、ペアリングが完了。以降は、Bluetoothをオンにす
るだけで自動で接続されます。
Bluetoothのオン・オフは、画面上端から下方向になぞると表示されるクイック設定パネルでも行えます。
「設定」→「Bluetooth」で、接続したイヤホン名の歯車をタップすると、イヤホンの詳細な設定画面が表示されます。変更せずに、そのまま使っても問題ありません。
《従来の有線のイヤホンを使うには?》
イヤホンを挿せる丸い穴がある場合は、そこに挿すだけで使えます。ない場合は、イヤホンの接続端子に取り付けて、スマホの充電用の穴に挿せるようにする変換アダプタを購入する必要があります。
これはiPhone用の変換アダプタで、価格は1,380円(税込)。
イヤホンジャックがあれば、普通のイヤホンも使えます。
《機種によっては音の聞こえ方を変えられます》
機種によっては、周囲の雑音が聞こえにくくなる「ノイズキャンセリング」、逆に聞こえやすくする「外部音取り込み」というモードにも切り替えられます。
(1)AirPods Pro使用時は、コントロールセンターのイヤホンがあるところを長押しします。
(2)「ノイズキャンセリング」など設定中のモード表示をタップすると、モードを切り替えられます。
文/村元正剛 イラスト/サノマキコ