整理収納に目覚め、収納用品を山ほど買い込み、家中をきれいに片付けたけれど、家事がラクになったかというと、そうでもない。そんな体験、身に覚えはありませんか?
整理整頓には、「ものを減らす」だけでなく、「手間を減らす」工夫をすることが大切です。
本書『大人のラク家事』で50代からの片づけ&整理整頓の工夫を学び、家事をラクにしてゆとりある暮らしを楽しみましょう! 今回は14回目です。
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前の記事「使いやすい収納のための5つの鉄則/大人のラク家事(13)」はこちら。
動かないで調理できるキッチン
キッチンは、動きやすさを第一に考えて収納を工夫したい場所です。
基本の立ち位置は、シンク前。ここで野菜などを洗い、私はシンクの左側で切るので、左側には切った食材を入れるカゴ類を収納。右側には燃えるゴミを入れるゴミ箱を設置しています。
ガスコンロ前の壁には、我が家で一番活躍している調理器具のフライパンを吊るしています。フライパンに野菜を入れ、コンロ下の引き出しから調味料を取り出せば、ほぼ動かずに調理することが可能です。完成した料理はシンクの背面にあるカウンターで盛りつけ、食卓へ。
冷蔵庫から材料を出し、料理を完成させるまでのプロセスを追いながら、調理器具や食器類をどこに収納するのが一番効率的か考え、何度も位置を変えて、今の形になりました。でも、まだまだ、このキッチンは変わっていきます。
より使いやすく、よりラクに自分で変えていくのが楽しい
最初、ゴミ箱は別の位置にありましたが、どうしてもシンクの右側に欲しくて、シンク下の開き戸を片手で引き出せるようにDIYでリフォームし、ダンボールを設置してゴミ箱にしました。この位置にあるとお皿に残ったものを捨てて、シンクでお皿を軽く流し、食洗機へという動作も無駄なくできるため、とても便利です。
また、以前は鍋だけを収納していたコンロ下の引き出しに米びつを入れたことで、鍋を取り、米を量って洗い、鍋に入れて火にかけるという一連の動作が一歩も動かずにできるようになり、驚くほど作業効率がよくなりました。一カ所変えただけで劇的に使いやすさが変わる。それが、収納を工夫する楽しさだと思います。
次の記事「食事用、お茶用、お弁当用。用途別収納を心がける/大人のラク家事(15)」はこちら。
撮影/原田 崇、原田圭介 イラスト/たつみなつこ
ブログ「Rinのシンプルライフ」主宰。整理収納アドバイザー1級。居宅介護支援専門員。片づけ・DIY・北欧インテリアが大好きで、シンプルライフを心がけている。最終目標である「軽やかで自由な老後」を迎えるために、快適な生活に役立つ整理収納法を探っている。
(Rin/KADOKAWA)
発売後、たちまち重版! 大人のためのラク家事のノウハウを一挙公開します。片付けや整理整頓は、それが最終目的ではなく、家事をラクにすること&リフレッシュするための自分時間を持つための手段です。そこで「ものを減らす」だけではなく、「手間を減らす」工夫を徹底的に考えました。すると、これまで「当たり前」だと思い込んでいた習慣ですらやめることができ、ゆとりができました。人気ブロガーRinさんがこれまで実践してきた「ラク家事」をまとめた1冊。