『オデュッセウスとセイレーンなねこ』人を惑わせる声の正体は.../にゃんと!ねこむかしばなし

◆アルゴナウタイなねこ

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◆元となったむかしばなし


アルゴナウタイ
アルゴナウタイはギリシア神話において翼の生えた黄金の羊を求めて航海をした英雄たちのことを指します。
様々な英雄がアルゴーという船に乗って旅をしたので、彼らを総称してアルゴーの船員という意味のアルゴナウタイと呼ばれたと言われています。船長であるイアーソーンは王位につかせてもらうという約束を王と交わし、4ヶ月にも及ぶ航海の末、黄金の羊を手に入れました。
しかし、王はイアーソーンが帰ってくるはずがないと思っていたため、約束は反故。イアーソーンは復讐を企て、それに成功するまではよかったのですが、その噂が広まったため彼は腫れ物扱いをされるようになり、そこからは何をしても上手くいかず、疲れ果てて亡くなったのでした。

◆フィンとディルムッドとねこ

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◆元となったむかしばなし


英雄フィンとディルムッド
昔、ディルムッドという騎士がいました。ディルムッドは騎士として優秀な素質を持ち、忠義心に暑く、眉目秀麗かつ女性を虜にしてしまう魔法を妖精に授けられていました。
そんなディルムッドはある日、主君であるフィンの婚約者に惚れられ、そのまま恋に落ちてしまうのです。主君よりも恋人を優先したディルムッドはそのままフィンの元を逃げ出します。あのディルムッドが自分を裏切ったことに傷つき、フィンは激怒しましたが、数年後に許し、再び側に置きます。

その後、ディルムッドが瀕死の重傷を負った時、すぐに手当てをすれば助けられたものの、当時のことを思い出して躊躇してしまったフィンは、そのままディルムッドを死なせてしまったのでした。

 
※この記事は『ねこむかしばなし』(ぱんだにあ/KADOKAWA)からの抜粋です。

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