『ねこむかしばなし』

皿屋敷のねこ

『ねこむかしばなし』 19-03.png

元となったむかしばなし

番町皿屋敷

江戸時代に菊という女がいました。
ある日、菊は屋敷の主人の大切な皿を割ってしまいます。怒った主人は菊の中指を切り落とし、牢屋に閉じ込めました。牢屋から抜け出した菊は苦しさから逃れるため、井戸に身を投げます。
するとその日から、生まれた子どもの中指がなかったり、井戸から「1枚...2枚...、9枚...1枚足りない...」と永遠に皿を数える女性の声が聞こえたりと怪奇現象が起き始めます。それを聞いた高名なお坊さんが屋敷を訪れました。
そしてその井戸に近づくと「1枚...2枚...」と声が聞こえ始めます。「9枚...」と聞こえた時、お坊さんが「10枚!」と言うと、声の主である菊は「よかった...」と安心し、そのまま成仏しました。

 
※本記事はぱんだにあ著の書籍『ねこむかしばなし』(KADOKAWA)から一部抜粋・編集しました。

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