昨今、社会問題として取り上げられる「ヤングケアラー」。子どものうちから家族の世話や家事を日常的に担うことで、本来受けるべき教育が受けられないなどの影響が問題視されています。そこで今回は、ヤングケアラー経験者であるブロガー・のじ(@noji09noji)さんが実体験を描いた漫画『高校生で親の介護を体験した話』をご紹介。抗えない状況の中で、必死で病気のお母さんに寄り添った当時の状況についてお話を伺いました。
■当時16歳、母に「肺がん」が発覚...「またガンが大事な人を奪っていくのか」
約18年前、母娘の2人暮らしをしていたのじさん(当時16歳)。平穏な日々を送っていくはずが、ある日お母さんに肺がんが発覚し、生活は一変します。
──お母さんから病名を打ち明けられたとき、どのようなお気持ちでしたか?
じつは、母の病気が発覚する約1年前に父をガンで亡くしていました。 そのため、「またガンが大事な人を奪っていくのか」とショックでしたね。あとは、現実的に「毎日の生活をどうやってこなしていくか」に悩みました。お金の管理はどうすればいいんだろう、家事できるかなぁ...と。初めて経験する事だらけだったので、とても戸惑っていました。
■母の担当医から告げられた「ステージ4、余命半年」
そんななか、お母さんの担当医から信じがたい現実を突きつけられます。それは、お母さんの病状は「ステージ4」に突入しており、余命は半年ほどというもの...。