付き合っている時は本性は見えないもの... 結婚後、配偶者があなたを大切にしない相手だったら、あなたはどんな道を選びますか? 新生児を抱えた専業主婦・プリ子は、モラハラ・DV・不倫の三重苦夫・プリ彦との苦しい生活に決別するために離婚を決意。そんなプリ子の離婚するまでの100日間を描いた『離婚まで100日のプリン マンガでわかる 決別or再構築、どうしよう?』(KADOKAWA)を厳選してお届けします。
※本記事はきなこす著の書籍『離婚まで100日のプリン』から一部抜粋・編集しました。 ※この記事はセンシティブな内容を含みます。ご了承の上、お読みください。
【前回】「めんどくせーな!」物に当たるモラハラ夫。たまに出かけても...
コラム1 リコベンCHECK!
こんな人だったっけ......夫のモラハラやDVに遭遇したら?
変貌のきっかけがあったのか、本性が現れたのか......?
相手の人格に疑念が湧き始めたら、「最悪の未来」を想定してみましょう。
自分がどうしたいか先回りして考えることで、不安が軽減します。
①モラハラ夫に都合のよい考え方になっていないか?
いますね、プリ彦のようなわがまま&自分勝手な夫。お金を稼いでくることを恩着せがましく言い募るのは、モラハラ夫の定番です。プリ子は内心、恐怖や嫌悪感を抱きながら、事を荒立てまいとして夫を気遣いますが、このように、とにかくその場をやり過ごして済ませようとするのは、あまり得策ではありません。
こうした状態が長く続くと、夫のモラハラ行動が当たり前となり、夫に精神的に支配されてしまいます。あなたが何か行動をとらない限り、状況が改善することは、まずありません。モラハラ夫の言動は、放っておけばエスカレートするだけです。モラハラは裁判で離婚の訴えを提起するに十分な理由となり得ます(※)。
②「○○したら変わる」という希望は捨てよう
夫のモラハラやDVから、ついに離婚を考え弁護士を訪れる人のなかには、「結婚したら変わると思っていたのですが」という人が実に多くいます。あるいは「子どもが生まれたら」「子育てが落ち着いたら」「仕事が落ち着いたら」夫婦関係が改善すると期待していたという人も。
ですが、モラハラ気質、DV気質は、まぎれもなく本人の性格の一部。どんなきっかけだろうと、瞬時に、しかも自分に都合よく人の性格が変わることなどまずありません。あなたを傷つけて省みない気質を夫が少しでも見せたら、相手が変わることを期待するより「自分は何をするのか」を積極的に考えるほうが建設的です。
最悪の事態になる前の余裕があるうちに、「逃げることは可能か?」「離婚に持ち込めるか?」について、できるだけ早めに考えておきましょう。ポイントは次の3つです。
③ポイント1:直ちに別居に移れるか?
別居先では最低数ヶ月、夫の生活費に頼らず生活できる準備が必要です。本来なら別居中でも生活費は受け取れるのですが、モラハラ夫はいろんな理由で支払いを渋ります。仕事を辞めて合法的に支払いを拒否する強者(?)もいます。
「離婚するかもしれない」と思ったら、仕事を始めたり資格を取得したりするなど、夫の経済的支配から脱出する方法を獲得しましょう。仕事をしている場合、モラハラ夫は何気なく「辞めたら?」なんて言ってくることもありますが、耳を貸してはいけません。
モラハラ夫の発言や行動は、当たり前過ぎてそれがモラハラであることに気づかない場合も。夫から敬意や感謝を感じない、いつも見下されている気がする、などに気づいたら、あなたはモラハラを受けているのかもしれません。
※民法によると?
「裁判上の離婚」
第七百七十条 夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、離婚の訴えを提起することができる。
一 配偶者に不貞な行為があったとき。
二 配偶者から悪意で遺棄されたとき。
三 配偶者の生死が三年以上明らかでないとき。
四 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。
五 その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。
④ポイント2:お金のありかをつかんでいるか?
モラハラ夫は、自分の収入の全容や資産情報を妻に隠すことが多いです。離婚すれば、財産分与の対象になる場合もありますから、同居中に夫の財産の概要は把握しておきましょう。
といっても、詳細な金額まで正確に把握する必要はありません。もし離婚で訴訟に至った場合、調査嘱託という制度によって、裁判所が金融機関や保険会社などに対し、お互いの具体的な財産状況を開示させることができるからです。ただ、調査嘱託には当事者の申し立てが必要なので、「この銀行のこの支店を調べてください」くらいは言えるようにしておく必要があります。
夫の経済状況の手がかりは?
・勤務先はどこ?
・給料はどの銀行のどの支店の口座に振り込まれている?
・他の銀行の口座(通帳)はない?
・株取引などの投資をしていない?
・知らない保険に入っていない?
▶︎夫宛の郵便物で怪しいものは写真を撮っておきましょう。オンラインで投資をしているような場合、夫のパソコンを調べることができると、有益な情報が得られるかもしれません。