毎日が発見×朝日新聞「Reライフ」プロジェクト 冬の文化祭を開催しました!

毎日が発見×朝日新聞「Reライフ」プロジェクト 冬の文化祭を開催しました! kishimi.jpg2018年1月18日、東京・有楽町朝日ホールにて「新しい生き方をつくる アクティブ世代 冬の文化祭」を開催しました。多くの人出でにぎわった盛りだくさんのイベントのようすをレポートします!

 
◆岸見一郎さんトークショー
私たち世代のための「嫌われる勇気・幸せになる勇気」
~アドラー心理学に学ぶ"後悔しない"第二の人生~

自分を嫌う人がいるのは自由に生きている証し

岸見さんの話は表題の"第二の人生"の捉え方から始まりました。
「私が"第二"を意識したとすれば50歳、心筋梗塞で生死の境をさまよったとき。私と誕生日が同じである母が、当時の私と近い49歳で脳梗塞で亡くなったことを思い出しました。私も母と同じように死んでしまうのかなと思ったことを覚えています。母が生きられなかった歳以降は未踏の地です」

誰しも何らかのきっかけで考える第二の人生。幸せに生きるための気持ちの持ち方が二つあると岸見さん。自身の体験からアドラー心理学の核心に迫っていきます。

「幸せになるためには、まず、人からどう思われるかを気にしないということです。生き方に悩んで私のところにカウンセリングに来る人は、いい人ばかりです。他の人が嫌がるようなことを絶対言わない。そんな人が周りから嫌われるはずがありません。"嫌われなさい"という意味ではありません。人から嫌われることを恐れないという意味です」
まさに"嫌われる勇気"。

「もし人の気持ちばかり考えていたならば、自分の人生を生きられません。自分が言いたいことが言えない、したいことができない、それは不自由な人生です。周りを見まわして、もし自分を嫌う人が一人もいないとしたら、それは不自由な人生を生きているということかもしれません。自分を嫌う人がいるということは、自由に生きている証しです」
それくらいの代償を払って生きていく覚悟を持つ...。

「とはいえ、あまり嫌われたくないというのも人の本音です。嫌われずに済むコツはね、人の人生に口出しをしないことです。実は昨年、孫が生まれました。その孫が泣いて娘が困っているとしましょう。私が抱けばすぐに泣き止む...。そんなとき、〇〇すればいいよ、〇〇しなさいと正論を言いたくなるけれど、言われることが娘にとっていいことかと考えます。子どもを育てることは娘の課題。娘は娘の判断で子どもと関わっていかなければいけないからです。

相談したいことがあれば、いつでも言ってくださいね。そんな言い方をして、適度な距離をとって付き合っていけばいいのです」

 
ありのままの自分に価値がある

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「幸せになるためにもう一つできるのは、ありのままの自分を受け入れるということです。年を重ねるほどできなくなることも増えます。私も話しながら、途中で話の流れが分からなくなって、頭が真っ白になったりします。でも、それが自分の現実だと受け入れないといけません。

あるべき自分を考えたらキリがない。理想と現実のギャップが大きいほどつらく、そのギャップこそがストレス。現実を見据え、そこから幸せになることを考えましょう。卑下するのではなく、ありのままの自分に価値があると思えばいい」

自分との向き合い方。いよいよ話は佳境を迎えます。

「何もできないと、自分を否定的に考える人は多いものです。でも、死ぬまで、いまの自分でしか生きられないのですから、好きにならないといけません。そのためにはどうしたらいいか。自分の短所、欠点だと思っていることを、長所と思って置き換えてみてください。例えば、自分は何をしてもすぐに投げ出してしまうとしましょう。飽きっぽいと言ってしまえば短所。でも、決断力があると思えば、長所になります」
視点を変える、なるほど。

「自分に価値があると思うためのもう一つの方法は、自分は誰かの役に立てているという貢献感。

皆さん、家事をするでしょう?
食事の後、お皿を洗う。そのとき、他の家族は食事が終わったら、ソファに寝そべってテレビを見ている。なんで自分だけ? と思わずに、こんなふうに家族のためにお皿を洗っているんだと考えてほしいのです。家族に貢献しているのだ、自分には価値があるのだと。

そうすれば、自信をもて、対人関係に入っていく勇気が持てます。対人関係は悩みの源泉。いい人ばかりではありませんが、人はまた、対人関係の中でしか幸せや生きる喜びを感じることはできません。

病気や、歳を取って自分が介護を受ける側になることもあるかもしれません。そんなときも同じ。いまの時代、生産性に価値が置かれていますが、何かができるから貢献できるのではない。人は皆、生きているだけで他者に貢献しているんです」
岸見さんの最後の言葉は、温かく心強いものでした。

 

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岸見一郎(きしみ・いちろう)

1956年、京都府生まれ。哲学者。著書『嫌われる勇気』は約170万部のベストセラーに。『毎日が発見』にて「老後に備えない生き方」を連載中。

  

他のイベントでも盛り上がりました

◆春風亭一朝さんの落語口演

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演目は古典落語「転失気」。転失気(てんしき)とはオナラのこと。体調を崩した和尚が往診に来た医者に「転失気」があるかと聞かれるが、言葉を知らず、知ったかぶりをして小僧・珍念にその意味を調べさせる。ところが聞く人も皆知ったかぶり。

すったもんだの末に、和尚はその響きから"てんしき=さかずき"と思い込み、面白おかしいやりとりの最後に真相にたどりつくという話。会場が、元気のもとである笑いに包まれました。

   

◆堀 知佐子さんの栄養講座

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テーマは、たんぱく質の重要性。
管理栄養士の堀さんからたんぱく質が転倒や骨折、低栄養などを防ぐために大切な栄養素であり、不足すれば筋力が落ち、ロコモティブシンドローム(運動器症候群)になりやすいことを教わり、メモを取る来場者もいらっしゃいました。

摂取を心がけたい食材は"さあにぎやか(に)いただく"。これは魚・油・肉・牛乳・野菜・海藻・イモ・卵・大豆・果物の頭文字です。食材も食卓もにぎやかにしましょう。

  

毎日が発見×朝日新聞「Reライフ」プロジェクト 冬の文化祭を開催しました! takahashi.jpg味の素の高橋和也さんが、たんぱく質をおいしく手軽に摂るのにおすすめな「クノール®たんぱく質がしっかり摂れるスープ」をご紹介しました。

 

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アクティブ世代のカラダづくりに役立つ味の素の商品がずらり。来場者の健康への意識の高さから大いに注目を集めました。

 

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