ヒュー・グラント「オファーを受けた時は...正直、傷ついたよ(笑)」『パディントン2』インタビュー(1)

Hughprofile.JPG1月19日から公開される映画『パディントン2』。『ハリー・ポッター』シリーズのプロデューサーが手掛ける、大人も子どもも楽しめる上質のエンターテイメント映画が続編になって帰ってきました。心優しい紳士的なクマのパディントンをジャマする敵を、遊び心たっぷりに演じているのは英国の人気俳優、ヒュー・グラントさん。

演じるフェニックス・ブキャナンは、なんと落ち目の俳優!それも当て書き(ヒューさんを想定して書かれた役)だそう。そんなオファーを受けた時の心境は?お得意のジョーク満載でインタビューに答えてくれました。

 

演じるのは、落ち目のナルシスティックな俳優役!?

「パディントン2」ヒュー・グラント画像①.jpg

ヒューさんは遊び心たっぷりのフェニックス・ブキャナン役を演じる

 

ーー今回、ヒューさんが演じているのはパディントンのコミカルな敵役です。最初、ポール・キング監督から、当て書きの(ヒューさんが演じることを想定して役が書かれた)台本が届いたそうですね。

ヒュー そうなんです。台本に手紙が添えられていてね。「かつては有名だったけど、今は落ちぶれたナルシスティックな俳優が登場するんだけど、君にぴったりだと思う」って。正直...傷ついたよね(笑)。毎回そうなんだけど、映画を撮る時は、自分がその役を演じられるのか、撮影するまで自分でもわからないんです。到達できるかもっていうぐらいの感覚があるだけで。だから、リスクもあるし、飛び込んでいくしかないっていう感じなんですね。

 

ーーそういう中で、この役をお引き受けになったのは?

ヒュー まずポール(キング監督)に会ってみたのだけど、彼をとても気に入ったんです。映画の場合、舞台と違ってリハーサルはあまり役に立たないことが多いんだけど、今回はやってよかったですね。キャラクターが少しずつ成長して、ある日突然、役が見えたんです。

 

ーーとおっしゃると?

ヒュー 僕は舞台からキャリアをスタートさせたんだけど、80年代の年輩の舞台役者さんには、すごく大げさな、わざとらしいお芝居をする人がたくさんいたんですね。大きな声で、クセの強い芝居をする、どうしたんだろうっていう服を着た(笑)。そういう人たちが、今回のフェニックスのヒントになりました。

「パディントン2」ヒュー・グラント画像②.jpg

1冊の絵本をめぐり、パディントンをジャマするフェニックス。その狙いは...!?

 

ーー道化役的なフェニックス、楽しかったです。

ヒュー キャラクターが見えてからは、自然と台詞が頭の中に降ってきて、そのたびポール(キング監督)に提案すると、10回のうち8回は採用してくれたんです。僕は演技の中で、アドリブをしている時がいちばんハッピーなんだけど、劇中にはアドリブの台詞もけっこう入っています。

 

ーーその中でヒューさんのお気に入りは?

ヒュー 子どもたちが電話越しにテープを聞いているシーンで、「パン」を「バン」って言っているんだけど、バンっていうのはお尻のことなんです。ちょっと気に入っています(笑)。

『パディントン2』配信用画像③.jpg

ヒューさんのアドリブが光るシーン。パディントンと暮らす、気のいいブラウン家の人々

 

俳優は、世界でいちばん邪悪で嘘つきな存在!?

ーーそもそも、フェニックスは俳優という存在を茶化したキャラクターですよね。

ヒュー そうだね。劇中にも「俳優は世界でいちばん邪悪で嘘つきだ」という台詞があるけれど、まったくそのとおりだと思います(笑)。......冗談はさておき、多かれ少なかれ誰にでもナルシスティックなところはあると思うんです。俳優は特にそういう面が強いのかな。あまり魅力的なことじゃないね(笑)。皆、自分の演技について大いに語ったりするけれど、突き詰めれば「僕を見て」ってことだったりして(笑)。

 

ーー自分に対する関心が大事な職業でもあるんでしょうね。

ヒュー 俳優は断られることや否定されることも多い職業だし、恥辱を味わうことも多いからね。毎年、何十年もそういう経験をしていくわけだから、尽きせぬナルシズムがないとやっていけないと思うよ(笑)。

 

ーーナルシズムといえば、フェニックスの部屋もシャレが効いていました。壁一面に自分の似顔絵が貼られていて。あの絵の中には、ヒューさんのファンが描いたものもあるそうですね。

ヒュー そうなんです。僕の事務所のアシスタントがたくさんの似顔絵を見つけてくれて。本当にすごい部屋だったね(笑)。

 

ーー自分の似顔絵に囲まれた気分は?

ヒュー ベリーナイス!いい気分だったよ(笑)。

 

サブ4『パディントン2』【NEW】.jpgパディントンとフェニックスの対決シーン。スリリングなアクションも!

 

取材・文・撮影(プロフィール)/多賀谷浩子

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ヒュー・グラント

1960年、イギリス・ロンドン生まれ。オックスフォード大学卒業後、82年に映画デビュー。『モーリス』(87)でヴェネチア国際映画際男優賞、『フォー・ウェディング』(94)でゴールデン・グローブ賞を受賞。甘いビジュアルと卓越したコメディ・センスで『ノッティングヒルの恋人』(99)、『ブリジット・ジョーンズの日記』(01)など、ハリウッドのロマンティック・コメディに数多く出演し、名実ともにハリウッドのトップスターに。世界中で息長く愛されている。

『パディントン2』

全国公開中

監督:ポール・キング 製作:デヴィッド・ハイマン
出演:ベン・ウィショー(声の出演)、ヒュー・ボネヴィル、サリー・ホーキンス、ヒュー・グラント、ジム・ブロードベントほか

配給:キノフィルムズ 2017年 イギリス・フランス 104分
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