マジック15「意表をつくエンディング! 貫通コイン2」とは?
コインをテーブルに置きます。コショウのビンを紙ナプキンでくるみ、ビンでコインを叩きます。「叩いているうちにコインが貫通します」と言いますが、突然コショウのビンが消えてしまいます! 消えたビンはテーブルの下から出てきます。「貫通コイン」に続けて演じるのも効果的です。
●演技時間・・・約1分
1コショウのビンや、塩のビン、プラスチックのコップなど、膝の上に落としても大丈夫そうなものを選び、紙ナプキンで包みます。あまりゴツゴツした形をしていると、あとで行う動作(解説4)が難しくなりますので注意してください。
2「このコインを、ビンで叩くと、コインがテーブルを通り抜けます!」と言いながら、ビンの底でコインを軽く数回叩きます(※写真では解説のためビンを右手のみで持っていますが、実際には両手で持ってください)。
3いったん、コショウのビンをテーブルのふちまで引きます。再びコインが見えますので「まだコインはここにありますよね?」と観客に確認します。
4このとき両手の力を緩めて、コショウのビンを膝の上に落とします。紙ナプキンだけがビンの形をしたまま手に残ります。
5再びコインの真上に両手を持っていきます。「いきますよ?」
6紙ナプキンを叩きつぶします。
7コショウのビンが消えたことを示します。
8膝の上にあるコショウのビンを取り、その手をテーブルの下に入れてから出してくると、テーブルの下にビンが貫通したように見えます。
【魅せ方のポイント】
組み合わせて流れをつくる
このマジックは「貫通コイン」に続けて演じることも出来ます。 その場合、観客はコインがテーブルを貫通したマジックを一度見ていますので、この「貫通コイン2」の結末は予想できず、度肝を抜かれるはずです。
コインのような小さいものが消えるのかな? という心構えでいたところに、突然大きなものが消えるため、観客にとってのショックは非常に大きいものです。うまく演じると観客から驚きの声があがります。
このように、いくつかのマジックを組み合わせて演じることで、マジックの意外性がより際立つことがあります。
関連性の薄いものの羅列にすると、効果としては「足し算」止まりですが、「AがあるからこそBが映える」という関係のコンテンツを並べると「かけ算」の効果が期待できます。
日向 大祐(ひゅうが・だいすけ)
マジックエアリスト。東京大学工学部卒、同学大学院環境学専攻修士。観客の目の前で見せるクロースアップマジックを中心に、会員制レストランや企業パーティー等で活躍。2009年、イギリスで開催された「Blackpool Magic Convention」にて優勝、日本人初の欧州チャンピオンに輝く。同年、マジックのオリンピック「FISM」日本代表。
ちょっとした「タネと仕掛け」で絶対盛り上がる手品を21個収録。マジックを成功させるのに必要な「人の心をつかむコツ」などもしっかり解説。誰でもすぐに実践できます!