実は江戸時代から! ハーブの利用あれこれ

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日本では万葉の昔から身近な植物を暮らしに取り入れてきました。また、江戸時代には、大飢饉を契機に米沢藩から「かてもの(糧物)」と呼ばれる救荒植物(食料不足をしのぐために食される植物、例...ウコギなど)の手引書が刊行され、多くの人を救いました。

現在、山菜や薬草といった和製ハーブの種類は300種類以上といわれています。

ヨーロッパでも薬草や料理の香辛料としてハーブは利用されてきました。

自分で育てれば新鮮なハーブがいつでも使えます。また、カットして販売されているものよりも、育てたハーブは香りも強く薬効成分もより多く含むといわれています。

観賞用としてだけでなく、成分も生活に役立ってくれるハーブ。その楽しみ方、利用法の一部を昭和記念公園で植栽管理を担当するいでGが紹介します。


寄せ植えを楽しむ

台所の窓辺にキッチンハーブがあると、 すぐに使えて便利です。べランダで寄せ植えにする際は、ハーブティー用、キッチン用などと分けて34種類を寄せて植えると使い勝手もよく重宝します。ミント類などの繁殖力の強いハーブは、ほかの植物を駆逐することもあるのでプランターで育てるとよいでしょう。

グランドカバーとして楽しむ

ハーブは手がかからず繁殖力も旺盛なので、芝生代わりにもお勧めです。ハーブのグランドカバーは踏んだときによい香りがして、花もかわいいものが多く、 観賞用としても十分に楽しめます。 例としては...ほふく性のタイム類・ローズマリー/穏やかな生育のペニーロイヤルミントやコルシカミント/カモミール類などが挙げられます。

観賞用・虫よけに役立つ

ハーブは花壇を飾るだけでなく、病害虫よけの効果があるものも多いです。ほかの植物と組み合わせるコンパニオンプランツ(よい影響を与える植物)として利用すると効果を発揮します。

例として...カモミール類/サフラワー(紅花)/セージ類/センテッドゼラニウム類/チャイブ/マリーゴールド類/ベルガモット/マローなどが挙げられます。

薬効成分が利用できるハーブ

ヨーロッパでは昔から教会には薬草園が併設され、薬草浴やアロマテラピーとしてハーブを利用してきました。当時は虫よけや抗アレルギー、風邪の諸症状の緩和、筋肉疲労等、薬の代用品でした。

例として...オレガノ/カモミール/セージ/タイム/ペパーミント/マロー/ラベンダー/レモングラス/ローズマリー/レモンバームなどが挙げられます。

ハーブの利用法、楽しみ方は様々。あなたもハーブのある生活を始めてみませんか?

取材協力/国営昭和記念公園

 
この記事は『毎日が発見』2016年6月号に掲載の情報です。
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