玉ねぎの健康効果が、今再び注目を集めています。
玉ねぎ氷でおなじみの村上祥子さんの元気の秘密は、「食べることで、必要な栄養をしっかりと体に届けること」と言います。健康食材として知られる玉ねぎににんにくやしょうが、酢をプラスして、さらなる効果を引き出すことを提案。
玉ねぎを料理に使うだけでなく、保存性を高めてジャムにし、料理に加えたり、調味料として使ったり。毎日、玉ねぎを無理なく摂れるように工夫されたレシピを教えていただきました。
前編「村上祥子さんの毎日玉ねぎ(1)こんなにスゴい! 玉ねぎの健康成分」はこちら。
玉ねぎ + にんにく = にんたまジャム
最強のタッグで免疫力アップ。血液サラサラ。がん予防。
健康効果が抜群のにんにく。米国国立がん研究所では、がんの予防効果の高い食品のうち最高ランクの食品に挙げています。でも毎日食べ続けるのは少し大変かもしれません。そこで村上さんが考案したのが、にんにくと玉ねぎを合わせて保存性を高めた「にんたまジャム」。これなら毎日の料理にも手軽に使え、玉ねぎとにんにくの健康効果を得られます。ピューレ状なので効率よく吸収できる点も見逃せません。大さじ1杯で玉ねぎ25gとにんにく5gに相当します。加熱してあるため甘みが強く、にんにく臭もほとんど気にならないので、和洋中、どんな料理にも加えることができます。
にんにくに含まれるアリインという成分は、体内に入るとアリシンという強い抗酸化物質に変化します。疲労回復や抗がん作用、ウイルスなどの病原菌に負けない体づくりに役立ちます。もちろん玉ねぎの血液サラサラ効果や糖尿病・高血圧の予防・改善効果も得られます。
にんたまジャム
◦1日に大さじ1杯は摂りたい
◦大さじ1杯で24 kcal
<予防・改善効果>
糖尿病/高血圧/動脈硬化/免疫力UP/整腸/冷え性/がん/疲労回復/肌荒れ/肩こり/むくみ
材料
玉ねぎ 500g(正味)
にんにく 100g(正味)
水 1/2カップ
砂糖 60g
レモン汁 大さじ2
作り方
\ちょい足し!にんたまジャム/
カレーに
カレーを煮る際に加えても、できたカレーやレトルトカレーに加えても、まろやかで深い味わいになります。1人分大さじ1杯が目安。
1人分 206kcal 塩分2.6g
卵かけご飯に
うまみとコクが加わり、しょうゆが半量ですむので減塩もできて一石二鳥です。ご飯1杯に大さじ1杯が目安。
1人分 226kcal 塩分0g (しょうゆをかけない場合)
こんな料理にもちょい足し!
◦牛乳に加えてドリンクに ◦きゅうりに加えて塩であえる ◦ちぎったキャベツに加えてごま油、塩であえる
ゴーヤーチャンプルー
ヘルシー素材いっぱいの組み合わせ。 疲れたときや、食欲がないときにもおすすめです。
材料
もめん豆腐 1/4丁(200g)
ゴーヤー 1/2本(100g)
豚ひき肉 100g
ごま油 大さじ1
にんたまジャム 大さじ2
白いりごま 少々
A
しょうゆ 小さじ2
塩、こしょう 各少々
作り方
1.ざるにペーパータオルを敷き、豆腐をのせて泡立て器で突きくずし、水分を取る。
2.ゴーヤーは縦半分に切って、わたと種をスプーンで除き、5㎜幅に切る。
3.フライパンを温め、ごま油を入れ、豚ひき肉、にんたまジャムを入れて炒める。ひき肉がパラパラになったら2.を加えて炒め、ゴーヤーの色が鮮やかになったら1.を加えて炒める。
4.全体に火が通ったらAを加えてサッと炒め、ごまを混ぜて器に盛る。
1人分 228kcal 塩分1.3g
構成・文/石井美佐 撮影(プロフィール)/木下大造 栄養計算╱(株)ムラカミアソシエーツ
村上祥子(むらかみ・さちこ)さん
料理研究家・管理栄養士。福岡女子大学で、栄養指導実習講座を15年間担当。電子レンジの特性に着目し、あらゆる場面で電子レンジを活用した多彩な教室を開催。日本栄養士会主催の特別保健指導の講師も務める。近年は"玉ねぎ氷"を開発し、注目を集めている。