本当に怖いのは痛みではない!?胆石による病気と予防方法

本当に怖いのは痛みではない!?胆石による病気と予防方法 180419_tanseki_01.jpg

身体の中で生成される「胆石」。実は気づかないだけで、胆石は誰にでも起こり得るものです。そこで今回は胆石についてご紹介。痛みの原因や予防対策も、ぜひ参考にしてくださいね。


放置し続けた「胆石」は"胆のうがん"を引き起こす!?

昨年9月放送の「ガッテン!」(NHK)では"胆石"について特集されました。胆石とは「胆のう」やその周辺の「胆管」にできる結石。胆のう内の「胆汁」に含まれるコレステロールや色素が固まって胆石が生まれます。

日本人で胆石を持っている人は約1000万人と言われていますが、実際に痛みが出る人は半数以下。ほとんどの人が体内の胆石に気づきませんが、痛みが発症した場合には相当な痛みが駆け巡ります。実際に痛みを発症した人は「胆石によってギュッと痛くなり、寝られなかった」「寝ているときに3日間痛みが背中の方にきた。異常な痛みだった」とコメントしていました。

では痛みはどのように起こるのでしょうか。通常は胆石ができても痛みを感じることはなく、便と一緒に排出されていきます。しかし胆石のサイズが異常に大きいものだと、スムーズに胆のうから排出されず、痛みを引き起こす原因に。胆のうから出られなくなるほど胆石が大きくなると、炎症を起こしようもないため逆に痛みはなくなります。

ところが胆石の本当の怖さは"痛みではない"と胆のう治療のスペシャリスト・露口利夫先生は解説。実は胆のうをそのまま放置し続けると、"胆のうがん"を発症してしまいます。胆のうやその周りにできる"がん"の特徴は自覚症状が出ないこと。気づかないうちに症状が進むため、胆のうがんの5年生存率は他の部位に比べて低いと言われています。


胆石を予防するためには

胆石は生活習慣を意識するだけで充分な予防対策に。番組では胆石が出来やすい人の特徴として、「食べすぎ」「運動不足」「食事を抜く」が紹介されました。「食べすぎ」や「運動不足」は、"脂肪肝"を引き起こす原因。脂肪肝になると胆汁内のコレステロールの濃度が上昇して、胆石を作りやすくしてしまうのです。気になる方は動物性脂肪などの過剰摂取を控えて、適度な運動を心掛けるのがよさそうです。

「食事を抜く」のも胆石を作る原因になります。食事を抜くと胆汁を使う機会が減り、胆汁が濃縮。胆汁が濃縮されると水分が減り、胆石を作る原因に。そのため、定期的な胆汁の排出が必要になります。現在ダイエットなどで食事制限している人は、3度の食事をきちんと摂りましょう。

また、水分をとらない生活もNG。水分をとらないと胆汁がどんどん濃くなり、胆石を作りやすい状態にしてしまいます。胆石を持っている人でも定期的な水分補給によって、痛みの発作が起こりにくくなるのでおススメ。

番組を見た視聴者からは「食事に気をつけていたけど運動不足も胆石の原因になるとは知らなかった。気をつけなきゃ」「胆石怖いからとにかく水を飲んでる」など、生活習慣を見直す声が多くあがりました。

痛みがないからといって油断は禁物な胆石。普段の生活習慣を見直せば、予防対策や痛みの緩和に充分繋がります。気になる方は早速心掛けてみてくださいね。

文=藤江由美


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