豆乳から作る豆乳ヨーグルトは植物性乳酸菌の発酵食品。植物性の乳酸菌は動物性よりも酸に強く、腸に届きやすいとも言われます。便秘の改善のほか花粉症の予防、改善にも効く豆乳ヨーグルトを日々の食生活に上手に取り入れましょう。
腸内環境を豆乳ヨーグルトが整えます
●植物性乳酸菌の宝庫
豆乳ヨーグルトは植物性乳酸菌の発酵食品で、日本人の長い大腸には、動物性より植物性の乳酸菌が多くすむといわれています。また、豆乳ヨーグルトの乳酸菌は動物性よりも酸に強く、腸に届きやすいともいわれます。
●花粉症の予防・改善
発酵食品である豆乳ヨーグルトで腸内細菌のバランスが整うと、免疫力がアップし、花粉が目や鼻などから体内に入ると速やかに排出されます。そのため、花粉症の症状改善に効果があるといわれています。
●体そのものを活性化
豆乳に豊富に含まれるビタミンB群の中でも、ビタミンB12は葉酸と協力し合い正常な赤血球を作ります。「造血のビタミン」とも呼ばれ、しっかり血液が作られ流れると酸素や栄養が体の隅々まで効率よく届けられ、体の活性化につながります。
●便秘の改善
腸内細菌は200種以上ありますが、豆乳ヨーグルトは善玉菌を活性化させます。お花畑のように見えることから「腸内フローラ」と呼ばれる腸内の環境がよい状態に整うと豊富な善玉菌の死骸が排出され、大便の材料となって毎日のお通じをスムーズにします。
●不定愁訴の予防
発芽玄米を種麴に使う豆乳ヨーグルトにはギャバ(GABA)が含まれ、ストレスの緩和や脳の興奮を鎮めてリラックスさせる働きがあります。季節の変わり目に起きやすい不定愁訴(はっきりとした原因は不明だが、頭痛やイライラなどの不調がある状態)の予防のほか、夕食後に食べると安眠にも効果的です。
乳製品が苦手な人にも
牛乳を飲むとお腹がゴロゴロするのは、乳糖という物質が原因です。動物性のヨーグルトも発酵中に乳糖は分解されますが、豆乳にはもともと乳糖が含まれていないので、牛乳でお腹がゴロゴロしてしまう人や乳アレルギーの人にもお勧めです。
豆乳ヨーグルトに含まれる有効成分
・すべての必須アミノ酸
・女性ホルモン同様に働くイソフラボン
・細胞を元気にするレシチン
・生命維持に必須のビタミンB群
・アンチエイジングに有効なビタミンE
・ビフィズス菌のエサとなるオリゴ糖
・8種類のミネラル
・日本人の腸に合った植物性の乳酸菌
<教えてくれた人>
村上祥子(むらかみ・さちこ)さん
料理研究家・管理栄養士。1942年、福岡生まれ。公立大学法人福岡女子大学国際文理学部・食・健康学科客員教授。食材の持つ力で健康長寿の延伸を図る研究に関与する同大学にある「村上祥子料理研究資料文庫」で50万点の資料が一般公開されている。