副鼻腔炎にならないための五つのポイント/副鼻腔炎(4)

副鼻腔炎にならないための五つのポイント/副鼻腔炎(4) pixta_24069035_S.jpg慢性副鼻腔炎の中には、治りにくい症状もあるため、日頃から予防に努めるのがなによりです。急性副鼻腔炎や慢性副鼻腔炎は、風邪が発症のきっかけになります。風邪を予防するための五つのポイントをまとめました。

前の記事「まずは風邪の予防が不可欠! 慢性副鼻腔炎にならないために/副鼻腔炎(3)」はこちら。

  

1.鼻洗浄

鼻の粘膜の感染を防ぐには1日2回の鼻洗浄が効果的

副鼻腔炎は、風邪などの細菌に鼻の粘膜が感染することで起こります。喉の粘膜の感染はうがいで予防しますが、鼻の粘膜も、鼻洗浄で細菌を洗い流すと感染予防になります。

<三原則>
●鼻から入れて口から出す
生理食塩水を使用
朝晩の2回行う

 

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1ℓのお湯に食塩9gを溶かしてよくかき混ぜた生理食塩水を用意し、コップに注ぎます。

  

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片方の鼻の穴をふさぎ、コップの食塩水を軽く吸い込みます。鼻がツンとしないように注意を。

  

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吸い込んだ水を鼻から出します。慣れてきたら少し強く吸い込み、口から出します。

 

2.風邪予防

マスク、手洗い、うがいが基本。
体力をつけるために体調管理を

風邪は万病の元といわれますが、副鼻腔炎の原因にもなります。マスク、手洗い、うがいに加え、バランスの良い食事や十分な睡眠で体力維持に努めましょう。

 

3.乾燥防止

鼻や喉の粘膜は乾燥が大敵。
マスクをつけて保湿をしましょう

鼻や喉の粘膜が乾燥していると、防御機能が落ちてウイルスや細菌に感染しやすくなります。マスクをつけていると風邪予防だけではなく、乾燥防止、保湿効果も期待できます。

 

4.肺炎球菌予防ワクチン

65歳以上は定期接種となります。
かかりつけ医に相談しましょう

肺炎球菌は、副鼻腔炎をはじめ肺炎など全身に炎症を引き起こし、命に関わることもある菌です。予防策の要はワクチンです。65歳以上は定期接種なのでかかりつけ医に相談を。

 

5.鼻のかみ方

鼻を強くかみ過ぎてはダメ。
耳の病気につながります

鼻が詰まっていると鼻を強くかみたくなりますが、鼻水が出ないどころか、耳の奥の内耳に小さな穴が開くような病気につながります。鼻はそっと鼻水を取るようにかみましょう。

 

取材・文/安達純子

副鼻腔炎にならないための五つのポイント/副鼻腔炎(4)
<教えてくれた人>
大塚康司おおつか・こうじ)先生
東京医科大学病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科准教授、外来医長。日本耳鼻咽喉科学会認定専門医・指導医。副鼻腔炎やアレルギーの病気、めまいなどの診断・治療を行い、顔の表面に傷が残らない内視鏡下副鼻腔手術を得意として数多く実施。
 
この記事は『毎日が発見』2018年1月号に掲載の情報です。

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