スティックきゅうりのもろみ添え(「きゅうり食べるだけダイエット」より)
きゅうりの成分はほとんどが水分。栄養素はほんの少ししか含まれていないため、「世界一栄養のない野菜」という不名誉な記録でギネスブックにも掲載されています。しかし、最近になって、脂肪分解酵素「ホスホリパーゼ」が含まれていることが明らかとなり、にわかに注目を集めています。
東京・広尾にある人気日本料理店「分とく山」総料理長・野崎洋光さんがご自身の体験をもとにまとめた『きゅうり食べるだけダイエット』(KADOKAWA)も発売後即重版がかかるなど、手軽にできるダイエット方法として話題になっているようなので、効果のほどを確かめるべく、同書を参考に実際にきゅうり食べるだけダイエットに3か月間チャレンジしてみました!
実際に"きゅうり食べるだけダイエット"を試してみた
まず"きゅうり食べるだけダイエット"とはどのようなものなのでしょうか。その極意はいたってシンプル。「食事前にそのままかじって食欲を落ち着かせる」だけなのです。もちろんその効果を高めるために、様々なテクニックがあり、同書にも詳しく紹介されていますが、「まずはきゅうりを食え、話はそれからだ」というわけですね。
これなら意志が豆腐のように柔らかい体重96kgの筆者でもお試しできそうということで、まずは1ヶ月チャレンジすることに。早速効果のほどを見ていきましょう。
【1ヶ月目】
基本、普段の食生活を変えずに夕飯前にスティックきゅうり2~3本をみそだれにつけて食べることにしました。みそだれは「老舗みそ家の秘伝みそだれ」(マルマン)を採用。これなにげにおいしいです。プラスαの工夫としては、夕飯の主食にそばを多めにしただけ。朝飯はハム&チーズのサンドイッチ1個、昼飯はコンビニ弁当みたいなラインナップです。
「老舗みそ家の秘伝みそだれ」(マルマン)で食べるスティックきゅうり
さて1ヶ月目の結果やいかに。まったく減ってなかったらどうしようと、ちょっとドキドキしながら体重測定をしたところ、96kg→94kgと2kg減。ダイエッターの方から見れば、「なんだそれだけかよ」と思われるかもですが、ただきゅうりを食べるだけで体重落ちたので、筆者はこの結果に俄然やる気がアップしました。ダイエットはモチベーション維持が大事なんです!
【2ヶ月目】
なんとなくきゅうり食べるだけダイエットの効果を実感したので、さらなる効果を期待して、同書でも指南されていた「温野菜」を夕飯に取り入れることに。体を冷やしすぎないようにすることで、やせやすい体になるそうです。そこで、「さばのトマト煮」などを週末に作り溜めし、スティックきゅうりと共に毎日食べることにしました。
ダイエッター御用達「さばの水煮」(マルハ)で作ったさばのトマト煮
2ヶ月目の結果は、94kg→90kgと4kg減。温野菜やるやん! 単純な話ですが、野菜をたっぷり食べることで、割と満足感が得られるので、食事の総量も抑えられるようになるんですよね。ちなみにきゅうりは細い方がおすすめ。太いものより歯ごたえがあるので食べた感があるからです。
あと、この頃から尿や便の出が良くなったことを実感しはじめました。きゅうりに含まれるカリウムや食物繊維の影響でしょうか。きゅうりは、脂肪分解酵素「ホスホリパーゼ」だけでなく、ダイエットに有効な成分が多く含まれているんです。
【3ヶ月目】
たいした苦労なく2ヶ月で6kg減ったので、3ヶ月目は調子に乗って「ゆる糖質制限」することに。中味は本当にゆるく、「白米などの炭水化物は昼食のみOK」という程度です。朝飯をサンドイッチからソーセージ&チーズに、夕飯は炭水化物を豆腐に置き換えました。よく作ったのは納豆おくら豆腐。簡単に作れますし、これになめこやもずくなどを加えてアレンジしてました。
「おかめ納豆」(タカノフーズ)で作った納豆おくら豆腐
いよいよ3ヶ月目の体重測定。「ゆる糖質制限」の効果は抜群で90kg→85kgとなんと5kg減!! ライザップが流行るわけですな。ただし当方、この間に一切運動はしていません。きゅうり食べるだけダイエットをベースに段階的に食生活を変えていったので、正直あまりつらさは感じませんでした。
ではここで、筆者の体型の変化をビジュアルで見てみましょう。
体重:96kg→85kg(-11kg) 腹囲:117cm→98cm(-19cm)
なんということでしょう。わずか3か月間で11kgの減量に成功、夢と希望がたくさん詰まっていたお腹まわりが劇的にスッキリし、なんだか表情も晴れやかです。いやぁー、"きゅうり食べるだけダイエット"って本当に素晴らしいものですね。
『きゅうり食べるだけダイエット』が提唱するダイエット法は、やせる効果の高い「きゅうり」をきっかけに、徐々に野菜中心の食生活に変えていくことが目的。同書には、きゅうりをはじめ、トマトや玉ねぎ、キャベツなどダイエットに適した野菜を使ったレシピ、ゆで野菜や具だくさんみそ汁、太らないおかずレシピ、それらを組み合わせたやせメシ献立など、著者・野崎洋光さんのこだわり和食レシピが満載です。メタボ体型で悩んでいる方は手に取ってみてはいかがでしょうか。
【書籍掲載レシピ】まぐろのおろしきゅうりあえ
まぐろのおろしきゅうりあえ(「きゅうり食べるだけダイエット」より)
【材料】
(1~2人分)
きゅうり 1本
まぐろ 50g
大根おろし 30g
おろししょうが 小さじ1
たれ 大さじ2
【たれの作り方】
しょうゆ大さじ1、酢(煮切ってさます)大さじ1を合わせる。
【作り方】
1 きゅうりはすりおろす。まぐろは角切りにして低めの温度(70℃)の湯に30秒通し、冷水にとって水けをきる。
2 ボウルにまぐろを入れてきゅうりであえ、器に盛る。
3 たれをかけ、大根おろし、おろしわさびを添える。
【プロのひと手間】
70℃の湯に30秒通し、冷水へ。まぐろは表面が白くなるまで霜ふりするとくさみがなくなる。
(著:野崎洋光 監修:工藤 孝文 / KADOKAWA)
メタボ体型の皆さん、確実にやせて、絶対にリバウンドしない方法を教えます。やせる効果の高い「きゅうり」をきっかけに、食生活を根本から変えることを目的としています。太っているのは太りやすい食事が好きで、食べ過ぎているから。本気でやせたい皆さん「きゅうり」から始めましょう。