『人生は夢にぼた餅 80過ぎても楽しく生きとるねぇ』 （祖母と孫ちゃんねる／KADOKAWA）第6回【全6回】
SNSでの総フォロワー数が65万人を超えるアカウント「祖母と孫ちゃんねる」。主役は、天真爛漫で笑顔がキュートなおばあちゃんです。楽しいことだけでなく苦労や悲しい別れなども経験しながら、それでも穏やかに自分らしく80年以上を生きてきたおばあちゃん。その、ありのままの姿や思いをまとめたのが書籍『人生は夢にぼた餅 80過ぎても楽しく生きとるねぇ』（KADOKAWA）です。おばあちゃんの、家族との思い出や普段の暮らしの様子、今は亡き夫や一緒に活動する孫への思いから伝わってくるのは、生きる喜びと温かさ。読めばきっとあなたも、たくさんの元気をもらえるはずです！
※本記事は祖母と孫ちゃんねる著の書籍『人生は夢にぼた餅 80過ぎても楽しく生きとるねぇ』から一部抜粋・編集しました。
介護美容で心ウキウキだ
高齢者にお化粧したりマニキュア塗ったり、キレイにするお仕事があるらしいじゃんねぇ？
ちょっと前に新聞で読んだことがあるよ。
高齢者施設へそういう人が来てくれて、はじめはみんな「いや、わたしはいいわ」って言っとっても、ひとり終わる頃にはみんな「いいな、わたしも！」ってなるんだと。そりゃあ、いくつになってもキレイにしてもらったら嬉しいよねぇ。
うちの孫のお友達で普段そういう仕事（介護美容）をしとる人が、わたしの家に来てくれることがあったの。東京から来てくれたんだと！ 箱石志保さんちゅう方。
初めて会う人はやっぱりドキドキしちまうけど、家に入ってまず仏壇に手を合わせてお供えまでしてくれて。嬉しかったぁ。
それから楽しくおしゃべりしとるうちに気づいたらいろいろ顔に塗ってくれとって、鏡を見てびっくり！ お化けみたいに真っ白なの（笑）！
でもねぇ、それがパックだったらしくてちょっとしてから触ってみたら、羽二重（はぶたえ）餅みたいにふわっふわのもっちもちで。優しくマッサージもやってくれて、気持ち良かったよ。
そのあと（エステ後）も、また何やらいっぱい塗ってくれてねぇ！ わたしの好きなピンクをたくさん使ってお化粧してくれたの。嬉しいねぇ。自分で化粧をせんくなってしばらく経つし、孫はときどきお化粧してくれるけど、プロはまたちょっと違うだにねぇ。いつも気になっとったシミも虫刺されでゲジゲジになった眉毛もキレイにしてくれてありがたかった〜！
マニキュアもしてもらっただけど、あんなにキラキラな爪にしてもらうのは初めてだわ！ 普段ずっと土を触っとるもんで、爪も手もキレイじゃないだけど、やっぱしちょっと塗ってもらうと心ウキウキになるねぇ。
志保さんは２０２３年と２０２４年の夏に来てくれたの。２回もこんなへき地へ足を運んでくれるなんて感謝感激だわ。２回目会えたときは余計におしゃべりが楽しくてひとりで音声多重放送（笑）！
こっちへ嫁いでから数十年、ただ畑におるだけだもん。おしゃれする機会も大してなかったけど、いくつになってもキレイにしてもらうのはいいもんだね。
箱石志保さんとわたし。志保さんの手はあったかいでマッサージしてもらうと本当に気持ちいいだよ
マニキュアなんて普段塗らんけど、やっぱしキレイにしてもらうと嬉しいもんだねぇ
プロのお化粧と孫が選んでくれた新しい服でハッピー！
お花のシールまで貼ってもらってこんなに美人な手に！ わたしの手じゃないみたい
