新生活がはじまって、初めての長いお休みとなる5月のゴールデンウィーク。休み明け、何だかだるい、やる気が出ないから学校や仕事に行きたくない...といういわゆる「5月病」はご存知だと思います。ところが最近、「5月病」の時期を越え、6月になっても気分が沈んだままの「6月病」状態の人が増えているんだそうです。聞きなれない「6月病」ですが、「5月病」とどう違うのでしょうか。
環境の変化やストレスが原因?
3月から4月にかけ、学生も社会人も新しい環境に身をおくことが多くなります。環境の変化についていこうと張り切り、緊張や疲れが最高潮になるのが5月。そんなときに、大型の休みであるゴールデンウィークを迎えます。
長い休みを経て、緊張の糸が切れてしまうのでしょうか。またがんばらなければいけないんだと思った途端、つい憂鬱になって、何事にもやる気がなくなってしまいます。この状態は「5月病」と呼ばれ、いらいらしたり、眠れなかったり、さらには、会社や学校へいきたくなくなるといった症状が特徴です。めまいや動悸、頭痛や腹痛などが起こる場合もあるといいます。
そして、その状態が6月まで続くことを「6月病」というそうです。
特に社会人の場合、研修の期間が長期化して6月にずれ込んだり、業務のIT化や専門化が進み、新しい環境に慣れるまでに時間がかかるようになったことも、6月病につながっているのではないかとされています。
さらに5〜6月は日によって暑くなったり寒くなったりと気温の変化も大きく、6月は梅雨でじめじめとした日が続きます。気圧や気候の変化も、私たちの体に負担となっているのです。とはいえ、5月病の症状が出てきたときに、適切に対処し、乗り切ることができれば「5月病」で終わっていたはず。5月病、6月病に陥らないためにはどういったことに気をつければいいでしょう。
真面目な人ほどなりやすい
5月病、6月病とも、真面目で几帳面な人ほどなりやすいといわれます。責任感が強く、完璧主義で我慢強い人はストレスをためやすいのです。また、そういった性格ではなくとも、進学、新社会人や転職、異動などで環境が大きく変わった人は要注意です。
やる気がなくなったり、落ち込んでいるときはついつい自分を責めてしまいがち。でも、疲れている自分、ストレスのある状態を認めて、無理せずに少し休みましょう。業務中に一息ついて深呼吸すること、軽く体を動かしたり、ランチの後に仮眠をとるのもいいでしょう。バランスのよい食事を心がけ、好きな音楽を聴いてもリラックスできます。
また仕事や学業以外に、自分の心を解放できる場所をつくることです。趣味でも家族でも、気分転換できる場、ストレスをためないでいられる場や時間が自分の心を支えてくれます。張り切りすぎず、ゆったりした気分でストレス解消を心がけていけたらいいですね。
文/本山 ことま